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そんな次の日。
デクと喧嘩をして謹慎をくらった俺は、共有スペースで飲みものを飲んでいた。
すると寮の扉が勢いよく開き、息を切らした黒目と半分野郎、そして半分野郎に背負われながら震えているAが入ってきた。
半分野郎にソファに座らせてもらったAに、温かいココアを出す。
Aの過去を見たとき、Aが不安になってればよく温かいココアをローはいれていた。
落ち着くんじゃないか、なんて思っていれてやれば、そのおかげなのか、全く関係ないのかは知らねぇが無事落ち着いたA。
黒目から話を聞けば、Aに気があるクソ男どもがAを怖がらせていたというクソみてぇな話だった。
それからクラスのやつらも帰ってきて、先生が追い払ってくれたという話を聞かされる。
教室での様子がよっぽど酷かったのかAが落ち着いて部屋に戻るまでクラスのやつらも全員が共有スペースに残っていた。
それからAの部屋にデクと行き、デクの個性の話をした。
ほとんどバレていたが。
あとからこの話がきっかけで今回のように揉めては騒ぎになる、という事で話しとくべきだと昨日オールマイト、デク、俺の3人で決めたから話したが、その必要もなかったかもしれねぇ。
それからデクはこのあと用事がある、とさっさと部屋を出ていった。
女の部屋に男女が2人きりでいるのもどうかと思い、すぐ出ていこうと考えたがせっかく出してもらった茶がまだまだ残っていたから、これを飲んでから変える、という事にした。
そうなれば、好きな女と出来るだけ一緒にいてぇからと茶を飲むスピードも落ちてしまう。
会話がねぇのも気まずいから大丈夫なのか、と声をかけた。
Aは冗談めいて大丈夫だ、と言った。
そんなわけがねぇ。
トラウマのことを言えば、Aは渋々認めた。
その後に、好きな人とはどうなんだ、と聞いてみた。
もしかしたら、好きな人は轟じゃねぇのかもしれねぇ、と期待しながら。
Aは初恋だから分からないと答えた。
俺の初恋はAだった。
今もだ。
Aの恋する相手が俺ならいいのに。
Aは、上手くいってるのかは分からないが、今幸せだと答えた。
その笑顔があまりにも綺麗で。
こんなAに好かれているであろう半分野郎を羨ましく思った。
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作者名：COCOA
| 作成日時：2021年11月1日 16時
