家出 ページ2
私はどうやら、コウノトリに運ばれてこの男の元にやってきたらしい。
22年、この男の元で育ってきた。
ドフ「A、今日もぼんやり外を眺めてどうした？」
「別に。意味は無い。」
彼が、必ず迎えに行くと言ってくれてもう何年経っただろうか。
11年だぞ。
もういい。
もうここにいるのはうんざりだ。
自力で抜け出してやる。
「ドフィ。買い物に行きたいんだけど。」
隣で新聞を読んでいるドフラミンゴにそう声をかける。
ドフ「自分から動くなんて珍しいな。」
「別に。これでも女の子なんだからショッピングくらい行きたくなる事もあるの。」
ドフ「フッフ...そうか。金は持ってるか？」
「貧乏人じゃないの。ちゃんと持ってる。」
ドフ「そうか。迷子になるんじゃねェぞ。」
「私、いつまでもガキじゃないわ。」
ドフ「そうだったな。」
「じゃあ行ってくる。」
ドフ「あぁ。」
そう言って私は部屋を出た。
自分の部屋に行き、財布と電伝虫をポケットに入れて城を出て街に向かう。
途中、ベビー5に会った。
ベビ「A、どっか行くの？」
「ちょっと買い物。」
ベビ「そう。珍しいわね。気をつけてね。」
「うん。」
そんな会話を交わしたっけ。
気づけば島の端、海岸。
個性の羽根を出して空に飛び立つ。
全速力でここから離れよう。
行く宛てもないけれど、レッドラインも越えて、グランドラインの前半の海辺りまで飛んだと思う。
さすがに羽根も疲れたから休ませる為に島に上陸しようとするが、見事に島が見つからない。
どうしようかと考えていると、人が飛んでるぞ〜！！なんて明るい声が下から聞こえてきた。
船に数人の人達が乗っている。
羽根も限界だ。
悪いやつらなら倒せばいい。
そう思い、私はその船に降り立った。
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作者名：COCOA
| 作成日時：2021年10月14日 20時
