検索窓
今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:89,357 hit

ページ47




目が覚めると、布団の上だった。


どうやら私は誰かに命を救ってもらったらしい。


私を救ってくれたおじいさんは、ヴォルフと名乗った。


おじいさんは、ギブアンドテイクというものを大事にしていて、私はこの人に救ってもらったから、代わりにこの人の実験のお手伝いをしていた。


そんなある日、洞窟の中で血塗れで転がっている小さな男の子を見つけた。


何故か助けなきゃ、と思ってその子をヴォルフさんの家に運んだ。


その男の子が、ローだった。


こうして私とローは出会ったのだった。


「まず、ここまでが私の過去ね。」


ロー「あぁ。」


「次はボロボロの実の話。」


そうして、私は今度はボロボロの実の話を始めた。


ある日、海岸を散歩していると、変な果実が波に乗って流れてきた。


基本拾い食いなんてバカなマネはしない私だったけれど、そのとき、その謎の果実を食べてみたくなった。


恐る恐る1口齧ってみると、とてつもなく不味かった。


拾い食いなんて二度としない、とそのとき強く思った。


そうして家に帰り、母さんに飲み物を飲みたい、と伝えた。


母さんは食器棚からコップを取り出し、それを私に渡してくれた。


ありがとう、と言ってそのコップを受け取ろうと触れた瞬間、コップの触れた部分から石のようになり、ボロボロと崩れていったのだ。


驚きで私も母さんもコップから手を離した。


コップは地面に落ちて音を立てて割れた。


マリ「A...?今のは...?」


「わ、わかんない、私なんにもしてないの、なんで...」


そう言って自分の手に触れようとすると、ダメ!と強く叫ばれた。


マリ「A!変な物は食べなかった?おかしな果実とか...」


「あ、た、食べた...」


そう言って海を流れてきた果実の話をした。


マリ「A、それは悪魔の実と言ってね。おかしな能力を身につけられるの。食べたら一生泳げなくなるわ。その中でもAはとてつもなく危険な身を食べた。あなたは数分で世界を滅ぼせる力を手に入れたの。」


「世界...?」


マリ「いい?A。その能力を制御しなさい。制御して、絶対に人前で使ってはダメ。その能力を持っていることも、誰にも話してはいけない。少なくとも、あなたを守ってくれる人が傍に現れるまでは。」


母さんは私の肩を掴んでそう言った。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
114人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:COCOA | 作成日時:2021年8月31日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。