個性：剛翼の彼女は海賊になる 5 (ページ22)

今日:3 hit、昨日:15 hit、合計:36,995 hit

飛ばされた先で。ページ22

・

「ん...、」

目を覚ますと真っ青な空が広がっていた。

慌てて身体を起こそうとすると全身に痛みが走る。

あぁ、そうだ、シャボンディで確かバーソロミューくまにあって...、飛ばされたのか。

自分の身体を見てみると包帯が巻かれていて。

誰かが手当てしてくれた...？と考えていると、起きたか。と懐かしい声が聞こえてきた。

「荼毘...！？」

声が聞こえた方向に首を向けると、髪が白くなっている荼毘が立っていた。

「え、なんで...？」

荼毘の話を聞けば、どうやら街中で怪しい男とぶつかったかと思えばこの島にいたらしい。

その男の個性か、と思ってなんとかここから出る方法を探すために歩き回っていればここが小さな島だということが分かったらしく、しかも無人島だという。

買い物帰りだったから節約すれば数日過ごせるほどの食料はあったから良かったものの見た事のない果実や生き物ばかりだしどうしようかと困っていたところ、倒れている私を見つけたのだとか。

私は空を飛べるからこの島から脱出できるかもしれないし、何か情報を知っているかもしれないし、とりあえず手当をしてくれたのだという。

荼毘「お前が生きてる理由もそんなにボロボロになってる理由も何もかも分からねぇ。1から説明しろ。」

「それが人にものを頼む態度？まぁ助けてくれたから話すけどさ...。」

それから私はまず死んだ、ということから話し始める。

そこからどう生活してきたのか。

ここはどんな世界なのか。

海に出た理由、ルフィさん達に出会ったこと。

冒険をしていること。

途中、恐らく荼毘に触れた怪しい男と同じだと思われる人物に触れられた爆豪くんと焦凍くんがこちらの世界に来たこと。

突然帰れたこと。

それから先の冒険のことやボロボロになった理由、ここに飛ばされた経緯までを大雑把にだが話した。

荼毘「信じ難いな。」

「とは言ってもこっちは"偉大なる航路(グランドライン)"。そっちは超常社会。ありえない事じゃないでしょ。私、ここに来てから何日眠ってた？」

荼毘「俺が見つけてから数え始めても5日は経ってる。その間に俺もここがどこなのか知りたくて新聞を買った。」

「は？買ったって...、通貨違うじゃん。」

荼毘「アンタの金で買ったに決まってんだろ。」

「ふざけんなよ、」