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4話 ページ5

視界に割り込んできた、鮮やかなオレンジ色。





『っれ、れお……?!』



レ「うっちゅ〜A!来て正解だったみたいだな!」



泉「王さま?なんでこんなとこにいるわけぇ?俺は今機嫌が悪いんだけどぉ」



レ「わははっ!だから言っただろ?面白いことがある気がしただけだ!
………まぁでも、面白くはなかったけどな?」






誰もが怯む鋭い眼差しに、
みんなの肩までこわばったように見えた。


口元は笑みを作っているけど、目は全然笑ってない。
むしろ、怒ってる。









レ「おれの幼馴染に、誰が、何をしたんだ?」








不吉に口角を上げた口元から覗く八重歯が、さながら獲物を狙う獅子に見えた。







『あの、レ、レオ?私は、大丈夫だから!』






今にも泉に襲い掛かりそうなレオに恐怖を覚えて、彼の制服をぐいっと引っ張る。





少しでも、私に意識がそれるように。




でも、レオは自分の制服を握りしめている私の手に優しく触れて、目を見て言った。





レ「A、ごめんな。ちょっとだけ、セナと話させて。」




さっきまでとは違う、優しい笑み。
るかちゃんと喋ってる時と同じ、優しい目。






喧嘩をするつもりじゃないのは、
いくら私だってちゃんと分かってる。





でも、何故か恐怖を感じる。





じっと見つめるレオの見て、なにを言っても無駄だと思った私は、そっと、彼の制服を離した。






きっと今の私は、相当ひどい顔なんだろう。

レオは少し片眉を歪めて、それでも綺麗で少しも崩れていない苦笑いを浮かべた。









レ「そんな顔するなよ、お姫さま。大丈夫だから!知ってるだろ?おれだってセナが大好きなんだ!」








切れ長の目を細めて言うレオの言葉に、
一粒の嘘だって隠れていないのが分かる。


そんな顔をされたら、信じたくなってしまう。








『……わかった。二人きりがいいの?』


レ「そうしてくれると嬉しいな☆」


泉「ちょっとぉ、さっきから何の話ぃ〜?」


レ「セナ、行くぞ。」


泉「……はいはい。わかったよぉ。

じゃあえっと……何だっけ。皇、だっけぇ?
あとで俺とアンタの関係性について、詳しく聞くから、そのつもりでいてよねぇ。」






まだ信用したわけじゃない。
そんな言葉が聞こえてきそうな口振りだった。





あぁ、こんなの


全部全部、夢だったらいいのに。






.

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設定タグ:瀬名泉 , 月永レオ , あんスタ   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - かすみさん» 読んでいただきありがとうございます!名前を変えるというのは、名字の変更が自由にできるようにするという解釈で大丈夫ですか?なるべく読者様が読みやすいようにしていくつもりなので、誤字脱字その他諸々、何でも言って下さい!コメントありがとうございます。 (2020年6月4日 17時) (レス) id: f38551527f (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - こんにちは!瀬名推しで楽しく読ませてもらってます(^^)お願いなのですが、名前の変更が出来るようにしてもらえると嬉しいです(*_*)今後の更新も楽しみにしてます! (2020年6月4日 14時) (レス) id: 46b3b2d0d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月18日 14時

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