day20:螢羅 ページ21
一時間目は国語。
教科書とノートを取り出し、机に並べる。
後は先生が来るまで待機。
ふと、稲野君の方を見てみる。
彼は私と目が合った瞬間、シャーペンを
持っていない左手で狐を作り、
何度も口にあたる部分を開け閉めさせた。
クールな彼のおちゃめな一面に、思わず笑ってしまう。
続いて、はたさこ君の方を見てみる。
彼は私と目が合うと、咄嗟に視線を外してしまった。
みるみる内に、その顔が赤く染められていく。
本当に女の子が苦手なんだな。
これは早急に何とかしてあげないとね。
今後大変だろうから。
ブ「では一時間目の授業、始めますね。」
やがて先生が来て、授業が始まる。
プリントが配られ、右下の小さな枠に自分の名前を書き込む。
ブ「今日は、漢文について勉強しましょう。」
いきなり漢文か。これ苦手なんだよね…。
漢字がいっぱいな上に、行によって読む位置が変わるんだもん。
ブ「では、レ点と送り仮名についてお話します。
その後に黒板に書いた漢文を、皆さんに読み解いて頂きます。」
しかも発表するんですか。マジですか。
ブ「それではそろそろ、発表して頂きます。
呼ばれた方は前に出てきて下さい。」
名前が呼ばれ、四人のクラスメイトが黒板の前に立つ。
その中に、稲野君の姿もあった。
彼はプリントを片手に、チョークを黒板の上に躍らせていく。
書き終わって席に戻る途中、
私の机にチョークで汚れた指を擦り付けてきた。
どこまでおちゃめなの！？むしろ嫌がらせだよ！
ポケットからティッシュを取り出し、チョークを落とす。
綺麗に拭いて彼を軽く睨むと、
汚れが残る右手でピースサインを作ってきた。
よーし、後で抗議してやる！
授業が終わり、稲野君の所に向かう。
『もう！何でゴミを増やす様な事するかな！？』
稲「何だ、ティッシュあるなら言ってくれれば良かったのに。」
『そういう問題じゃ無いでしょ！？』
稲「当てられる前に貸してくれれば、
俺もあんな事しなかったよ？」
全然悪びれてないな！
…そういえば、はたさこ君はどうしたんだろ？
朝の時間以来、稲野君の所にすら来ていない。
まだ私に慣れてくれないのだろうか？
稲「…A。あれ。」
『え？…あっ！』
稲野君が急に声を上げ、彼が指をさした方を見る。
そこには、クラスの女子に
声を掛けられているはたさこ君がいた。
彼は顔を真っ赤にして俯いている。
助太刀の為に彼の元に行こうとして、
何故か稲野君に止められる。
稲野君は、何とも人の悪い笑顔を浮かべていた。
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ココロン☆(プロフ) - 宮香さん» コメントありがとうございます！これからも五人で頑張るので応援していただきありがとうございます！ (2016年12月26日 17時) (
レス) id: f96a0ae45a (このIDを非表示/違反報告)
宮香(プロフ) - コメント失礼します！面白いです！５人でコラボは大変だとは思いますが、頑張って下さい(*´▽｀*)応援しています (2016年12月26日 10時) (レス) id: ca0bcd4b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ココロン☆・しゅがー・緑月翡翠・稲荷・螢羅(K-Ra) x他4人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2016年12月25日 17時
