一 方 通 行

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『誠司さんっ、テーピング準備できました！』


誠司｢あ、ありがとう。お願いします｣


『はいっ！』









誠司さん、体でボールを受け止めてるから体は痣だらけ


努力家だから、本当にすごいと思う


そんなとこも私は大好きなんだ









誠司｢Aちゃん、彼氏とかおらんの？｣


『いませんよ〜』


誠司｢Aちゃん、可愛いんやけすぐに彼氏のひとりやふたりできるやろ？｣


『いやいや、そんなモテるわけじゃないんで〜笑』









｢Aは、高校の頃もよくモテてましたよ〜｣









『ちょ、慎吾先輩！何言っとるん！！』


慎吾｢ええやん、ええやん笑｣


誠司｢へぇ〜、やっぱり笑｣


慎吾｢おれが、知っとる高校生活２年間は月１のペースで告られてましたよ笑｣


『そんなコクられてないよー笑』


誠司｢慎吾は？告ったことあんの？？笑｣


慎吾｢おれは、こいつと一時期付き合ってましたからね〜笑｣


『わ、なつかしっ笑』









慎吾先輩と付き合ってたのは、私が２年生の時。



慎吾先輩は主将で甲子園決まったら付き合ってくれって言われて付き合った



まあ、プロが決まって２人とも忙しくなるから別れたんだけどね









誠司｢お似合いやけどな〜笑｣


慎吾｢そっすか？笑 でも、学校1のビックカップルとは言われてましたね〜〜笑｣


『ふふっ、私たちがわかれた時急にみんな別れだしたよね笑』


慎吾｢せやったせやった！！笑｣


誠司｢ほんま仲いいな〜笑｣


慎吾｢『そんなことないっす！(です！)』｣


誠司｢ははっ、ほら笑｣









ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ









誠司｢あ、ごめん。Aちゃん、ありがとうな｣


『あっ、いえ。いつでも言ってください。待ってます』









誠司さんの携帯の画面から見えたのは




わたしの他球団の同期トレーナーの梨花の名前









誠司｢もしもし、梨花？........おん、今日は早く帰れるから...ありがとな笑.......ん、｣









誠司さんは、彼女がいる









そう、一方通行なんだ









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