広臣side ページ17
「ただいまー。」
あの後は長い収録につかれたこともあって後を引くこともなくサッと解散した。
そして家に帰ってくるといつもは無機質なくらい家に帰ってくるだけだが今日はいつもと違って人がいる気配とだしのようないい匂いが部屋から漏れ出している。
そんなことを考えてながら玄関で靴を脱いでいるとガチャっとリビングの扉が開いて
「おかえりなさい!」
そういって、パタパタとユキが迎えてくれる
「遅かったね。お仕事の時間は不規則なんですか?」
と俺から上着を受け取りながら話をする。
「今日の晩御飯何?」
「今日はべたですけど肉じゃがです。」
______________________________________
お風呂に入り作詞に手を付ける。
まあ何も思いつかないんだけど、、、。
俗にいうスランプっていうやつだ。何も思いつかない。
はぁ、とため息を一つつき、ベランダに出る。
「どうしたんですか?」
客間で寝ていたはずのユキが俺の横に立ち、きれー。なんて目を輝かせて夜景を見ている。
「なーんか、歌詞が書けなくってね。
何も思いつかなくなると、自分が空っぽに思えてきて
こんなにたくさんの経験を積ませてもらってるわりには何にも入ってきてないのかななんて思うんだよな。」
なんて、好きな女の前でかっこわりぃ。
188人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:kurage | 作成日時:2021年10月5日 14時