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☆36 ページ36
紫side
平凡な暮らしがしたい……か。
そう言われたら、何ともできんやんけ。
部屋に戻りたくなくて、ふらふらと会食をしとった部屋に戻る。
すっかり片付けられた椅子にもたれて天井を見上げると、チィの笑顔が浮かんで消えた。
紫「…何でや…」
残っていたウイスキーを瓶のままあおる。
今日は結構飲んだはずなのに、全然酔えへんわ…。
シ「王子」
コトンと横に皿が置かれた。
シ「夕食ん時もあんま食べてなかったやろ？空腹にがぶ飲みすると良くないで？」
目の前にはおにぎりと漬け物。
じわりと視界が歪んでいく。
紫「Aか。こんな時間まで片付け…？」
シ「おん。……大丈夫？」
一口食べると、そのほんわかする味に、涙が止まらなくなった。
うー、うー、言いながら、Aの腰に抱きついて泣いて。
そんな俺の背中を、Aはずっとさすってくれた。
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作者名：hio | 作成日時：2014年2月18日 20時
