Cinderella (ページ22)

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☆22 ページ22

黄side

シ「あはははははは…っ」

なっ、何やねん！突然！

シ「も～…。キレんといてやぁ。なぁ、座っていい？」

黄「お、おんっ。あっ、茶ぁ飲む？」

「茶ぁ！茶、持ってきて！」と廊下の侍女に頼んで戻ってこれば、Aちゃんは前みたいに優しく笑ってくれた。

シ「こっちこそごめんなぁ。普通やったら、王子から求婚されたら手放しで大喜びなんやろうけど…。自分の結婚なんて考えたことなかったし、王子からそう言われるなんて思ってもなかったし…」

黄「ええよ、ええよ！」

話してくれたことが嬉しくて、思わず手をとると、涙が出てきた。

あー…、嫌われたらどうしようかと思った…

シ「も～、泣かんの。ほら、ふいて？」

Aちゃんは、ええ匂いがするハンカチで涙を拭いてくれた。

シ「なぁ、もしな、私が王子ん事好きになられへんかったら、どうするん？」

黄「嫌な事言わんといて！…なるまで待つよ！何年でも何十年でも！その頃は自分おばぁちゃんやで？諦めもつくやろ」

シ「怖～。そんな戦略やったん？」

黄「おん。逃がさへんでな！」

初めて、結婚したいって思った子ぉやねん。

誰にもやらへんよ？

黄「それより、なぁ。王子やなくて、名前で呼んでや？」

シ「リョウ…王子？」

黄「王子いらんねん！リョウ！」

シ「…リョウ…」

ええね～！

黄「俺もAって呼ぼっ」

その時、失礼しまーす、とワゴンを押した侍女が入ってきた。