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緑side
「大倉くん、彼女と別れたんだって?」
「大倉くん、これから遊びにいかない?」
5ヶ月間、何度となく言われた台詞。もう聞き飽きたねん。
誘われたいのは1人だけなのに、その子は気にもかけてくれへん。
今は、学年一可愛いと言われてる子が俺の前で何か喋っとる。
でも君、Aちゃんの教科書ゴミ箱に捨てた子やんなぁ?現場を見とった訳やなかったから何も言えんかったけど、ニヤニヤしとったからわかったで。
「ねぇ、たつ、遊びに行こうってば〜」
緑「行かへんって言っとるやろ」
「まだあの子に未練あるん?あんな子のどこがええの?」
あんな子ってなんやねん。
緑「どこがええんかなぁ、俺にもわからんねん。恭子ちゃんのが可愛いし、スタイルもええのになぁ」
そんなことないよぉ、って思ってもないやろ。大体、女の子が机に座る時点で俺の中では対象外やねん。
緑「わからん?それでも恭子ちゃんを好きにならんのは、心やないのん?Aのが何百倍も心がきれいやねん」
「…っ!顔がいいからって調子乗んなよ!!」
ぶっかけられたのは、恭子ちゃんが飲んでたピーチティー。
男言葉もすかんわぁ。俺は古風な子が好きなんかな?まぁ、Aちゃんも古風とはちょっと違うけど。
黄「大丈夫か!?なんやねん!あいつ!!」
緑「紅茶もしたたるええ男やろぉ?」
適当に頭拭いて、そのままタオルで濡れた床も拭く。
一連のやりとりで注目の的。教室中の視線を感じるわ。
午後には「大倉が女に紅茶かけられた」って噂になるんやろうな。本当面倒くさい。
緑「午後パス。部室におるわ」
亮ちゃんに告げて、教室を後にする。
ドラム叩いて発散したいけど、見つかったら大事や。日向ぼっこしながら寝よ。
濡れた上着をほって、ゴロンと横になる。
寒いなぁ…、毛布でもあるとええのに。
窓から入る光に誘われ、いつの間にか眠りに落ちていった。
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作者名:hio | 作成日時:2014年2月4日 1時