sympathy 2 (ページ11)

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#35 ページ11

青side

赤「なんや、あいつ…」

変やなぁ、という渋やんの声に、鞄とギターを持って立ち上がった。

青「ごめん、僕も行くわ！後決まった事メールで教えて」

大倉に避けられてからずっと沈んどったAちゃんが、今日は何かを決めたような顔をしとった。

正直、帰り道振られるかも…なんて心配しとったけど。

出て行く背中を見て、それよりもう∞に戻ってこんのやないかって胸騒ぎがした。

どっかで泣いとるんやないん？

振り返って大倉を見据えると、僕は静かに言った。

青「そんなんしとるんなら、僕、本気でもらうからな」

最後通告、やで。

最初にAちゃんの傍におったのが大倉やったから、後から自分がきたことに後ろめたさがあったけど、あんな風に泣かすなら話は別や。

もう遠慮なんてせぇへんから。

行こうとすると、ぐっと手を捉まれた。

赤「どういうことや！？」

青「ごめん、大倉に聞いて」

さっと手を離すと、自販機に向けて走り出す。

おらんやん。どこにおるん？

青「見～つけたっ♪」

学校を出て駅に向かう途中に、Aちゃんはおった。

びくっと振り返った顔には、やっぱり涙が浮かんどって。

青「泣かんでやぁ。ごめんな、俺らのせいやんなぁ」

そっと抱きしめれば、「違う」と首を振って、Aちゃんはそっと離れた。

七「ごめん、は私の方やねん」

真っ直ぐ見つめられて、次に何を言われるか大体わかってるのに、綺麗やなぁなんて見とれとって。

七「章ちゃん、ごめん。私、気持ちに応えられん。好きって言ってくれて嬉しかった…。ありがとう」

おん…、ええよ。

何となくわかっとったから。

でも、それでも欲しくなってまったねん。

青「ええよ。でも∞からは離れんでな？」

その時、Aちゃんの携帯が鳴った。