手 ページ29
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「おい、」
「なに?」
「何、じゃなくて
さっきから手繋いでどうしたの?」
「いいじゃん」
「悪いとは言ってないけどさ。
普通手繋ぐのって歩いてる時とかじゃん。
スマホ触って家でくつろいでる時って」
「ダメ?」
「いや、駄目とは言ってないけど、
なんでかなって」
「そこに手があるからです。」
ちょっと照れ臭そうに小さく笑うA。
こんなに露骨に甘えてくるなんて珍しい。
「としみつの手、好きなんだよなぁ…
ちょうどいい大きさでさ。
ほら、見えます?ここの血管。
ここですよ」
「もしかして、何かあった?」
唇を尖らせた。
図星か。
「ちょっと、仕事でね。」
「俺で良かったら聞くけど」
「ありがと、
でも、今は手繋いでたいかな。
このままでも、いいかな」
「いいよ」
「なんかね、気のせいだと思うけどね
としみつと手繋いでると
握力からがんばれって
いつも応援してるよって伝わるの。
あったかくて、頑張ろって思う。」
「それなら、良かった。」
俺は少し強くAの手を握った。
いつも思ってる、
Aが少しでも幸せでありますようにって。
この手からもっと愛が伝わりますように、って。
((本当に好きだなあ…としみつの手。
さっき言った血管もそうだし、
あと、ここの骨でしょ。
でもやっぱり大きさが…
((ねぇ、俺は?
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ゆん - 何度も読み返しています! めっちゃ最高です!!!!! (2018年6月17日 9時) (レス) id: c8143ac316 (このIDを非表示/違反報告)
栞 - うわあああ、たまらなく好き。。この作品最高。。何度も読み返してます! (2017年12月13日 18時) (レス) id: 6fc5970084 (このIDを非表示/違反報告)
ちーすけ(プロフ) - すごいこのお話好きです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年11月30日 21時) (レス) id: 4adda75a8c (このIDを非表示/違反報告)
つんつん(プロフ) - ありがとうございますー!!頑張ります!! (2017年9月6日 20時) (レス) id: f361be462a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - すごい面白いです!これからも頑張ってください! (2017年9月5日 13時) (レス) id: 19a12c05ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つんつん | 作成日時:2017年9月3日 7時