ヒロイン ((赤)) (ページ18)

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Snow.18 ページ18

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頑張って平然を装う。

『なんでいんの？』

す「お前のこと、待ってたから。」

え？なんで？

どういう意味？

パニックになって、頭がパンクしそうになる。

『何言って...ま、マリちゃんは？』

気持ちを読まれないように

不自然に進めた足が絡まって、転びそうになった。

その瞬間、手をガッと強く掴まれる。

す「...大丈夫か、」

『あ、ありがと...』

すばるの手。

久々に触れたその手は

びっくりする程冷たかった。

『どれくらい、待っててくれたの？』

す「んー、30分ぐらい？」

『ばか、風邪ひいたらどうすんのよ

、ごめんね』

その手に水滴が垂れる。

空には雪が舞い始めてる。

す「別れてん、」

『え？』

す「マリと別れた。」

『そっ、か』

どこまで勘違いすれば気が済むんだろう、私は。

何、ドキドキしてんのさ。

す「俺、気付いてん。

俺が好きなんは、マリやない」

す「俺は、お前がええ。

　一緒に帰んのも、隣で笑うのも、全部。」

す「俺は、お前が______」

それは、雪が作った小さな恋でした。

end