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Snow.16 ページ16
すばるside
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Aのことを、女として見た事は無かった。
そのはずやった。
いつしか、あいつとは距離が出来とった。
別に、なんとも思わないはず。
ただの女友達なら。
俺には彼女もおるんやから。
そう、自分に言い聞かせた。
その日、俺はマリと歩いとった。
いつもの帰り道。
少しマリの話に飽きて、遠くを見た。
大倉とAがいた。
なんとなくソワソワしたけど、
その時は特に気にしないつもりやった。
.
やけど、見てしまった。
大倉とAが抱きしめ合ってるとこ。
身体に電流のような衝撃が走った。
それと同時に、胸が締め付けられた。
マリ「ねえ、すばるー、聞いてよ〜」
す「え、ああ……」
足に根っこが生えたように動かれへんくなった。
Aのことでこんなに感情が動いたのは、初めてやった。
いや、違う。
自分で見えへんようにしていただけや。
本当はずっと分かってた。
マリ以外に気持ちが動いてること。
あいつが大倉といるところを見る度に胸が苦しくなること。
俺は、
す「マリ、あのさ___________。」
.
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作者名：夏野菜 | 作成日時：2016年4月2日 22時
