第70話:ココロン☆ ページ22
りする視点
貴方「大丈夫？」
りする「うん、ごめんね」
貴方「急に動かなくなってどうしたの？」
あの時…
りする「飛び降りようとしたしゃけみーさんの顔がちらっと見えて…その時目に涙があってなんか昔の自分に見えたんだ…」
貴方「昔のりする？」
りする「うん、聞いてくれるかな？"菅原 輝月"になる前の話」
僕の家族はお父さんとお母さんの３人家族
でもお父さんも、お母さんも酷い人だった
僕は虐待を受けていたんだ朝から晩まで暴力食事なんか与えてくれず、餓死しそうになったらゴミ箱の中の残飯を漁って食ってた
不味くても何も食べないよりはマシだと思った
いつ死ぬか分からないくらい辛い環境だった
自分がなぜ生きているのかも不思議だった
そんな生活を5歳まで送った
体も心もズダボロだった僕はある日捨てられた
全く知らない場所だった
どこか分からない場所だった
もう僕は死ぬんだなって覚悟した時だった
「大丈夫？」
声をかけてくれた優しい人がいた
綺麗な女の人だった
「可哀想ね…お母さんに捨てられたの？行き場がないなら私の家に来ない？」
りする「いいの…？」
「もちろんよ、君お名前は？」
りする「……
「そうなの…じゃあ君は菅原 輝月よ！」
そう言われて僕の名前は菅原 輝月になった
その日からその人の家で暮らすことになった
最初はなれなかった前の家とは違う綺麗でご飯も食べたこともないような美味しいものでお風呂も入れてベッドもふかふかだった
小学生になる前に小学校近くに引っ越すことになった
引越し先は僕と同い年が多くて少し怖かった
人のことを信じれない僕だったが隣の家の子まぁAなんだけど…
貴方「私夢咲 A！よろしくね…」
りする「菅原 輝月……りするって呼んで欲しい…」
拾ってくれた方にも［りする］と呼んでもらっていた
［輝月］て呼ばれるとなんだか本当の母親に呼ばれてるみたいで嫌だったから
小学校は特に問題なく終わり中学生になった頃に僕はもう勉強を開始した
拾ってくれた方に恩返しをしたいと思い特待生になり入学金や制服代などの免除を受けるため
結果僕は受験は1位で合格し今のように楽しい日々を遅れているんだ
貴方「そんな過去があったんだ…」
りする「まぁひとりになるのはあの日のことを思い出して怖くなるだけなんだけどね」
その瞬間Aは手を掴んだ
貴方「りするを絶対一人にしない!!」
りする「ありがとう」
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