正体不明 (ページ11)

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9話ページ11

A『私、家族ってどんななのかわからないです。』
雑「……家族ね～」
A『一番身近で身近なのによくわかりません。』
雑「Aの家族はどんなだったの？」
A『えっ……私は…』

ｺﾝｺﾝｺﾝ

尊「失礼しまーす。組頭が此方におられると伺ったのですが」
雑「………尊奈門、さいてー。せっかくAのお話聞けると思ったのに……。A、私は報告を聞きに行ってくるからまた今度、お話聞かせてね。」
A『はい。』

ｽﾀｽﾀｽﾀ

諸泉さん……ナイスです。
宴の時に忘れたと言ったのに危うく言いそうになるところだった。
セーフですな。
しかし、やはり組頭を欺くことはできないらしい。
私が自分の家族のことを覚えていること知っているような口ぶりだった。
どうしましょう、生い立ちも家族のことも組頭には話しておくべきでしょうか。

A『うーん……どうするべきなんだろう……。』
押都「なにがだ？」
A『え!?おられたのですか!?押都小頭』
押都「あぁ、前を通ったときになにやら悩むような声が聞こえたんでな」
A『あっはは～、お騒がせしてごめんなさい～』

押都「今、ちょうど手が空いているところだ役に立てるかはわからんが相談には乗れるぞ」
A『……では……お言葉に甘えて。』

A『じ、実はですね……』

ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ
三忍「「押都小頭ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」
ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

押都「すまない、少し行ってくる。また、後で聞かせてくれ。」

ｻｯ

行ってしまわれた。
今日は、ついてない日かもな～
まぁ、もう今日の分の私の仕事はないはずだから部屋でゆっくりして過ごそうか。