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どれだけ必死に心を尽くしても手に入らず、避けようとしても惹かれてしまう。まるで暖簾に腕押しだ。それでも諦めがつかないのだからもう救いようがない。
私が彼女を想っているのと同じくらい、彼女も夏油先輩を想っているなら。私は途方もない気持ちになった。だってそんなの、勝てるわけがない。
悩みに悩んで、終日頭を抱えてようやく、私はある一つの考えに至る。
心が手に入らなくても、体だけなら。あまりに不毛で生産性のない極論。最低だと詰られてもいい。でもどうしたって好きだから。好きだから、本当は全部ほしい。けれど、一番大事な心が手に入らないのはわかっている。胸が押しつぶされそうなくらい苦しかった。
「今夜部屋に来ませんか。任務先でお菓子を買ったんです」
彼女は驚いた顔をした。それはそうだ。いつもは私が警戒しろと言っているのだから。彼女が二つ返事を返して、内心自嘲した。
夜彼女が部屋にいるというだけで、ひとく倒錯的で頭がグラグラした。これから自分がしようとすることを思うと夢にいるような気分になる。彼女が嫌がったり抵抗したりしたら止めるつもりだ。しかし、彼女は私を拒まないだろうという確信めいたものがあった。
お菓子なんてもちろん口実で、そんなことならわざわざ夜部屋に呼ばない。今食べるかと聞くと彼女は首を振った。ということは、彼女もわかってここに来ている。
居心地悪そうにうつむいている彼女に近づくと、するりと指を絡める。ビクッと顔を上げて、上目遣いで私を見た。食べたい。ぐらりと頭が揺れた。
キスをしてベッドに運ぶ。シーツに広がる髪が非現実的だが生々しい。見下ろした彼女が扇情的で、ゴクリと生唾を呑む。
「嫌だったら殴ってでも逃げろ」
最後の砦のつもりで言った。でもここまで来て引き返す気もさらさらなかった。
「逃げないよ。ねえ、お菓子は口実？」
「……もう黙ってください」
彼女に覆い被さる。罪悪感半分に「好きですよ」とつぶやいた。
怖がらせたいわけじゃない。丁寧に、優しく。全然余裕がなくて必死だが、がっついてめちゃくちゃにしないように何とか努めた。
それでも彼女の鼻にかかった甘い声だとか、素肌の柔らかさだとかを知るたびに、理性が飛びそうになった。こんな目に遭わしているのは私なのに、その私にしがみついている。全部がかわいくて、脳みそが溶けそうなくらい興奮した。
途中までは上手くいっていたように思う。けれど結局泣かせてしまった。泣きながら寝落ちした彼女に、深い後悔が襲った。
翌朝、彼女はそそくさと帰った。私を見ようともしないその後ろ姿を見送って、途方に暮れた。
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相沢(プロフ) - Yukiさん» コメントありがとうございます‼️ｴｰｰｰｰｰﾝﾔｯﾀｰｰｰめっっっっっちゃうれぴーです！！！！ﾜｯ受験生仲間〜！！毎日死にそうになりますが頑張って生き延びましょ〜！！！❤️🔥レッツ限界！ (5月26日 23時) (
レス) id: 95aead40e8 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - めっっっっちゃ楽しみにしてます…自分も受験生です死にそうです一緒に頑張りましょ🥺 (5月25日 21時) (レス) @page6 id: 4a658d8cff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：相沢 | 作成日時：2023年5月14日 19時
