絡み、ほどけ、また絡む 【JUMP】

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...




「本当、バカだな」



「バカじゃねーし」



そう言いながらも手を差し出せば、重ねてくれる

グッと握れば、引っ張ってあげた


ていうか、重っ



「ちょ、重っ、痩せろよって...うわっ！まじかよ」



完全に狙っただろ。今


そう言いたいぐらいに、立たせてあげようと引っ張っていた腕を大ちゃんは、逆に引っ張り返してきた


当然、俺は前へと倒れ込んだ


目の前に広がるのは、小麦粉の山


うわ。口に入ったよ



「はは、山田も粉まみれ〜」



「子供かよ」



「む、子供じゃねーし」



少し向きになる姿が可愛くて、胸が高まった

お互いに粉まみれ

それを見れば笑い合う


はい。バカップルの完成



そんな事言ったら、お前は冗談だと勘違いするだろうけど



「ねえ、山田」



「なに？」



「ケーキ作り手伝って」



「言うと思ったよ」



溜め息を吐けば、俺はゆっくりと立ち上がった

服に着いた粉を叩いて落とす


その度に、粉が舞い座っていた大ちゃんは咳き込んだ



ついでに大ちゃんの頭を同じように叩いてやれば「痛い」と文句を言ってくる始末


なんだ、コイツ。本当、可愛くねーな

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