絡み、ほどけ、また絡む 【JUMP】

◇戻っておいで？＿＿Ar×In←Yb ページ18

...




Ar side



真っ暗な寝室

ロウソク一本の光が、妙に明るく神々しく感じる


触れる手、胸元に落とすキスに、何度も俺の下で華開くように伊野ちゃんは声を上げる


いつもの事



「だ、いちゃん」



そっと伸ばされた掌は、汗で少しベタついていた

そんな手を俺はなんの躊躇もなく弾いてやる



「な、んで、」




息ができない？

もっと欲しい？

愛してほしい？


そんな期待、応えてやるわけねーだろ？



「大ちゃん、お願い。キスして？」


「勘違いしないでよ。伊野ちゃん」


「ほえ？、だ、いちゃ...」




そんな悲しそうな目をしてもダメなんだよ


言ったでしょ？はじめての夜に



＿＿＿愛がなければ、本気のキスなんてしない



って



「伊野ちゃんに対して、愛なんて感情。存在しないから」




そう言ってやれば、君はどんな顔をして悲しむのか

その先がただ、見てみたかったんだ




「でも、この前雑誌で...」


「あのさ。仕事とプライベートぐらい割り切ってよ」


「な、んで？」



なんで？そんな分かり切ったような事を聞くなよ


はじめから、伊野ちゃんだって分かってるくせに



「楽しいからだよ」



こんな俺はサイテーかな？

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