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「なあ。伊野尾」
「なに?薮」
同僚であり、国語科の薮宏太が日誌のページをめくりながら俺を呼ぶ
そんな俺も俺で、明日の授業内容の確認をしていた
「お前、恋人いたっけ」
「ほえ?なーに、急に」
内心、ドキドキ
心臓が爆発しそうなぐらいに動き出していた
言えない。絶対に相手は言えない。というか、彼自身は俺の事を恋人だと思っているのだろうか
「まあ。顔的にはいそうだけどな」
「それ、嫌味混じってない?」
「別に?」
なんて、テキトーに返事をされればこちらを向きもせずに立ち上がりコーヒーを注ぎに行く
俺もつられるように、マイカップを手に持つと後を追う
まるで、金魚のフンみたいだよね
「それで、恋人とは順調?」
「まあ。程々に?」
「そうか。そう言えば、3組の大ちゃんだけど」
いきなりすぎた、不意打ちの名前に俺は入れたばかりのコーヒーを溢した
おいおい。なんて薮が分かっているのか、いないのか、そんな複雑な顔をしながらも雑巾を取りに行く
「で、有岡くんがどうしたの?」
動揺を悟られないように、目を真っ直ぐに薮へ向けて問いかけた俺は多分大人なんだろう
「ん?ああ、門の所でお前待ってたぞ?」
そう言われ、見た時計はもう19時を過ぎている
やってしまった...
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tapico(プロフ) - ゆあさん» コメントありがとうございます!是非是非、書かせていただきたいと思います!亀更新な作者ですがよろしくお願いします! (2020年4月17日 12時) (レス) id: b7b5807be2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 小学生の大ちゃんと大学生のいのちゃんのヤリトリが好きです!また書いてほしいです! (2020年4月1日 23時) (レス) id: 4ae9612484 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:tapico | 作者ホームページ:http://id15.fm-p.jp/629/white0210/index.php
作成日時:2020年3月29日 12時