尊重できないもの 1 ページ2
カーカー ミーンミンミンミーン
一日の折り返し地点を伝える様に聞こえる鴉の鳴き声とまだこの命の限り叫びたいとでも言うかのように聞こえるセミの鳴き声とともに暗闇の中目を擦り横になっていた身体を起こす
『痛いッ まぁ〜た ここで寝ちゃったかぁ』
周りを見れば 誰もいなく 寂しい廊下 そして半開きになっている自分の部屋のドアからオレンジ色が差していた
『もうこんな時間か』
なんでこんな所で寝てたのか…とふと思い返せば久しぶりに衣装デザインを依頼され期限を確認すれば残り3日という残酷な文字があり、あまりにも早すぎて依頼された人のことを考えていないような内容のものが何通かあったのだが、申し訳程度に普通の依頼料とは大幅に違う額を見て 早急に終わらせたことを思い出す
そして気づけば睡魔が僕を侵食していき結局このひんやりした廊下で寝てしまったということだ
この季節は僕が一番苦手であるからしてこの場所で寝るのが一番最適だったのだろう、これがいわるゆ身体が勝手に…というやつだ
ブッーブッー
スマホが僕に早く出ろと言わんばかりに左右に揺れる またいつものだ
この時期になると暑いのが苦手な僕を心配してメールやら電話やらをちょくちょくかけてくる人達がいるのだが最近僕が登下校していないからか余計一日にしてくるメールの件数やら通知やらが多く新手の詐欺かという程嫌気がさしてくる
ブッーブッー
ブッーブッー
ブッーブッー
ブッーブッー
ブッ
何コールかした後切れる
普通は3コール目くらいで出るのだろうが僕はそんな甘くない、優しくない。
というかむしろまだ寝足りないからかけてほしくないねッッッッ
『ふぁ…』
腕をのばし欠伸をする
『さてと、、、、銀行見てこようかなぁん』
依頼料が振り込まれてるかしっかり確認するのも依頼の内なので風のように早く着替える
『♪〜』
鼻歌を歌い
財布を持ち
パーカーのフードをかぶり
外に出て
鍵をかける
では行きますかぁ、、、
外は綺麗なまん丸いお月様が地上を照らしていて
こんな素敵な平和な世の中に生まれてこれて良かったな なんてしみじみ思う
あーなんか幸せ なんてことを今思える
「ちょっト ボクの電話に出ないでお出かけっテ どういう事か説明してもらおうカ ?」
この人が来るまでは
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Dell(プロフ) - ★さん» 初めまして、コメントありがとうございます。当作品の主人公は女の子です。ボクっ娘 となります。注意喚起しておりませんでした申し訳ございません! (2021年1月26日 17時) (レス) id: 84f4d254db (このIDを非表示/違反報告)
★ - 1つお伺いしたいのですが主人公は女の子ですよね?何故一人称が「僕」何ですか、、?ボクっ娘ですか?! (2021年1月22日 13時) (レス) id: 0324f0d530 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Dell | 作成日時:2020年7月3日 20時