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〜智side〜
・
「さとしくん」
コンコン、と突然叩かれた扉の奥
「ごめんね、突然」
突っ伏した枕から顔面をあげるのも今は億劫で
返事もせずに 耳だけ傾けていると
「さーとしくん。俺だよ。わかる？」
「…どーぞ」
その雰囲気だけで、声の主がわかったもんだから
躊躇なく入室許可の意を飛ばすと
「ありがと。失礼しまーす」
開いた扉の隙間から覗かせた水晶体の様に丸い瞳が
部屋の様子を窺う様にして左右に動く。
ひょこっと、可愛らしい効果音が
聞こえてきそうな…
相変わらず、年上とは思え難い仕草だ。
「…帰ってたんですね」
「ふふ。うん。さっきね」
その人物は、律儀に再度失礼しますと
述べながらも、ベッド の上で寓垂れてる
俺の姿を認識した途端に相好を崩した。
「…翔は？」
「唯の風邪だって。今はぐっすり寝てるよ。
雅紀くんが看てくれてる」
…正直、俺もあいつには合わせる顔がなかった
俺たちの大人気ない、一時の感情の所為で
幼い翔に辛い思いをさせた上に…
経緯はともかく、わざわざ家まで足を運んで
病院に付き添ってくれた 櫻井さんや
和たちに一喝入れてくれた大野さんにも
こうして迷惑を掛けて。
今だってさ
部屋に篭った俺を心配して
見に来てくれたであろう、櫻井さん。
当の本人はなんて事の無い
様に笑ってくれてるけど
本来だったら…今頃は家で
その疲労が溜まった羽を伸ばしてる筈なのに
大野さんのお陰で、和と潤のいざこざは
どうにか鎮火した様でも、俺の中では
何の解決にも至ってなくて
「なーに、また1人で悩んでるの」
不意にポン、と頭に乗せられた
大きくて温かな手が
「あらら。どうした〜？」
あまりにも身に染みて
…大野さんの言う通りだ。
水を与え過ぎた花は、いつか枯れちまうってのに
あまりにも格好悪くて情けなくて悔しくて
こんな姿、この人に見せたくなくて
櫻井くんの胸元に額を押し付けて顔を隠す。
「…よしよし。いっぱい頑張ったんだね」
＿＿＿＿ああ、そっか
『あんたはねぇ、我慢しすぎちゃダメよ？智
あんたも雅紀もみーんな、私の大事な
宝物なんだから』
全てを懐に包み込む様なあたたかい眼差し
櫻井くんの雰囲気は
母ちゃんにそっくりなんだ
赤子に接するかのように、あったかい腕の中で
背中をポンポンと優しく叩いてくれる仕草に
喉奥から込み上げてくるものに
「もどろっか。一緒に」
抗う気力さえ残っていなかった
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星羅*(プロフ) - きよさん» きよさん、お久しぶりです！ようやく仲直り出来ましたね〜！いやぁ、道のりは長かった！(笑)何だかんだ仲良し兄弟でこれからも上手くやっていって欲しいものですな♪いつもコメントありがとうございます！＾＾ (2020年5月28日 22時) (
レス) id: 537f8dab87 (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - 星羅さん、更新ありがとうございます。しょうちゃん、潤くんと仲直りできて良かったです。反抗期？もこれで 終わりですかね。いつまでも仲良し兄弟でいてほしいです。 (2020年5月28日 22時) (レス) id: ae2dee5c90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星羅
| 作成日時：2019年5月5日 21時
