3時 ページ44
〜翔side〜
・
・
「翔…翔。そこにいる？」
午前0時。
煌々とした城内は鎮まり返り
日中、多忙を極めている使用人でさえも
身体を休め、自室で就寝に備えている時間帯。
「はい。お控えしておりますよ、王子」
そんな、草木も眠る真夜中に
普段は夢の中の筈の主人から名を呼ばれ
部屋の中央に置かれた天蓋付のベットに足を進め
布団の中の住人の顔を覗き込むと
「翔。もっとこっち」
「どう、されました…？」
普段の威厳な姿は月に隠れ
声色は愚か、口調さえも迷子の幼子の様な
震える瞳を覗かせている彼に動揺して
胸のどこかがズキンと重くなる。
「ここ。きて？」
「え…」
掛布団からはみ出している綺麗な手が
ポンポンと叩く先は整えられたシーツの上。
俺は平静を装う前に戸惑いが先行して
思わず、王子の顔を凝視してしまった。
「…一介の召使いが王族の寝床に腰を下ろすなど
その様な事は致せません、王子。
御用ならば、こちらから承りますが」
「翔、今何時？」
こちらの言い分など、お構い無しな言動は
相変わらず。
それでも仕える主人の問いに応えない訳にはいかず
内ポケットに常備してある懐中時計を取り出す。
「、0時13分で御座います」
「なら業務時間は終わり。
翔は今はもう、俺の召使いじゃない」
「…困ります、王子」
「ほら、早く。これは命令だよ？翔」
…結局、命令ではないか。
俺は密かに小さな溜息を内側で吐き
観念したように、少し距離を取って
王子の広いベッドの端に腰を下ろした。
「…何でそんなに離れてんの」
「…大臣に叱られてしまいます」
「この国で翔を叱れるのは俺だけだ」
グイッと、燕尾服の裾を引かれて
強制的に縮められた距離。
あーいえば、こういう。
表情1つ変えないでいるというのに
必死になって、俺を引き留めようとする
その様を見れば、やはり年相応。
それでも
「翔…」
優しく重ねられた手から伝わるこの温もりと
切なく胸を締め付けるこの痛みは
一体、なんなのだろう
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daygiow - すみません、前にリクエストした悪ノ娘は王女が翔さん、召し使いが智さんでお願いしますm(__)m (2018年5月13日 14時) (
レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - 星羅*さん» 了解です！楽しみです(^q^) (2018年5月13日 14時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
星羅*(プロフ) - daygiowさん» daygiowさん、お久しぶりです♪今回は初の試みでした！お気に召して頂けて嬉しいです！了解です！次回のお話が終われば以前頂いたリクエスト、悪ノ娘パロディを書かせて頂きますね！いつも有難う御座います( ；∀；) (2018年5月13日 14時) (レス) id: 5f21451705 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - すみません、翔ちゃんが嵐さんになついてです。すみませんm(__)m (2018年5月13日 13時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - こんにちは！かわいい舞賀家をありがとうございます(^q^) 私も翔さん受けが大好物で・・・・・！リクエスト失礼します！ 嵐さんのコンサートへ行って嵐さんになついて智にいがショック受ける話お願いしますm(__)m (2018年5月13日 13時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星羅
| 作成日時：2018年4月4日 15時
