4時 ページ33
〜智side〜
「ようこそ、おいでくださいました智様。
どうぞこちらへ。ご案内させて頂きます」
人の良さそうな、歳を召した使用人頭が
俺と翔に目を細めて、微笑みかけた
愛馬に揺られること、1時間
海を越えて、訪れた土地は光を司る黄の国。
時を司る俺の国より多少活気に満ちている。
「彼にお会いするのは、 2ヶ月ぶりですね。
緊張されていらっしゃいますか？」
「…まあな。」
前を見据えながら、言葉を濁した俺に
翔がくすりと小さく笑った声が耳に入る。
これが、他の城の家臣だと
迷いなく首を切りつけていたが…
俺は、何故か翔の言動に至っては
昔から気に触る事は1度だって無い。
・
翔が俺の専属になって、4年の時が経過した。
『なんなりと、お申し付け下さい王子。
誠心誠意努めさせて頂きます。』
清き精霊の様な柔らかい笑顔に
色づくあどけない残り香は、幾度となく
俺の荒んだ心を和ませてきた。
仕事の腕は常に俺の想像を遥かに凌駕し、
王宮の使用人の中では最年少だというのに
階級は最上の位を表すゴールドクラス。
メイドや大臣達からの信頼も厚く、どうやら
密かに慕う輩が、ごまんと居るとか居ないとか。
・
「それでは、私はこちらで失礼致します。」
「…別に毎度下がらなくてもいいぞ、翔。
先方もお前の事は十分に信頼してる。」
「…なんと有り難きお言葉…
僭越ながら、丁重に御遠慮させて頂きます。
お2人の邪魔をしては ボルサリーノに
蹴られてしまいます。」
微かにグラッと揺らめいた、顔色は刹那。
異国の慣用表現を言葉巧みに操り
悪戯っ子の様な笑みを浮かべた翔に
俺は思わず体温が僅かながらに上昇した。
「…からかうのはよせ、翔。」
「ふふ。これは失礼。」
それでは、行ってらっしゃいませ。
応接室の手前でクルリと俺に向き直った翔は
端正な顔に弧を描いて一礼し、タキシードを
翻してスタスタと奥へ歩いていった。
歳は同じだというのに、妙に大人びていて
俺より何枚も上手な所が気に食わない。
…でも、側に置いておきたい。
複雑なこの、心境を振り払う様に俺は扉を
数回人差し指の関節でノックした。
「どーぞ〜。」
中から聞こえた威厳の欠片もない声。
扉の奥から漏れ出る奴の気配に次第に胸が
柄にもなく弾む。
「いらっしゃい、王子様。」
「…つまらんジョークはよせ。」
「ふふ。ごめんね？
会いたかったよ、智」
「ん…俺も会いたかった
和。」
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daygiow - すみません、前にリクエストした悪ノ娘は王女が翔さん、召し使いが智さんでお願いしますm(__)m (2018年5月13日 14時) (
レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - 星羅*さん» 了解です！楽しみです(^q^) (2018年5月13日 14時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
星羅*(プロフ) - daygiowさん» daygiowさん、お久しぶりです♪今回は初の試みでした！お気に召して頂けて嬉しいです！了解です！次回のお話が終われば以前頂いたリクエスト、悪ノ娘パロディを書かせて頂きますね！いつも有難う御座います( ；∀；) (2018年5月13日 14時) (レス) id: 5f21451705 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - すみません、翔ちゃんが嵐さんになついてです。すみませんm(__)m (2018年5月13日 13時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
daygiow - こんにちは！かわいい舞賀家をありがとうございます(^q^) 私も翔さん受けが大好物で・・・・・！リクエスト失礼します！ 嵐さんのコンサートへ行って嵐さんになついて智にいがショック受ける話お願いしますm(__)m (2018年5月13日 13時) (レス) id: 132e498f86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星羅
| 作成日時：2018年4月4日 15時
