この世界でうまくやり過ごす方法【名探偵コナン】

厄介事、回避 ページ13

「それにしても、おねえさんがこの人倒したんですよね？！」



ら、蘭ちゃんまでいるぅ……。
もうこれ以上 主要キャラには関わりたくなかったのに。



「なにか武道とか習ってるんですかっ？」

「あ、えっ……いや偶然！ 腕出したらこの男の人が勝手に当たってきて。まさかひったくり犯だとは思わなかったよ〜」



そんなことより、

通報しようとケータイを出しかけたのだが、使えない事を思い出して、「早く通報した方がいいよ」と２人に促した。

「あ、そうだった」とペロリと舌を出した園子ちゃんが警察に電話をかけ終えて、もうすぐパトカーが着くことを教えてくれた。



「じゃあ私は失礼するね。あなたたちは被害者だから事情聴取とかあるだろうし」



そう２人ににっこり微笑んで立ち去ろうとするが、



「あ、警察の人がおねえさんにも話を聞きたいって言ってましたけど…」



……絶対やだ。
コナンの世界の警察になんか極力関わりたくない。



「ごめん！ 私用事あるから、警察に人によろしくねっ」

「えっ？！ ちょ、ちょっと、おねえさんーーっ」



警察が来る前に……と、２人に手を振って、逃げるようにその場を走り去った。

なんてったって、警察は主要キャラの宝庫だもん。


ーー そんなに長い距離走らなくても、２人から見えない位置まで来たら平気か。

そう思って、ほんの３０秒ほどのダッシュの後、しれっと普通の歩みに戻す。

と、同時に数歩うしろに同じように急に速度を落とした「ザッ」という靴音が聞こえた。


……誰かつけてきてる。


そう思うも、人の気配を感じたのはそのほんの一瞬のことで、その後すぐに気配は消えてしまった。



「……気のせい？」

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