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ひったくり犯 ページ12

「これは……海外の機種ですか?」

「え」



ショップの店員さんにスマホを見せたところ、困ったように首を傾げられてしまった。



「初めて見る機種でして……」



うそうそ!
だってア○フォンだよ?あのかの有名な!



「少々お待ちください。詳しいものを呼んできますので……」

「あ、いえっ。 やっぱり大丈夫です!」



ア○フォンを知らないケータイ会社のショップ店員さんなんて、元の世界ならいるはずがないもん。
おそらく、この世界にコレは本来ないものなんだ。

そうだとしたら、もうどうせ使い物にならないだろう。



「画面の修理などもいいんですか?」

「はい、大丈夫です」



もうケータイは諦めてショップを後にして、役所へ向かう。

に、しても探してみれば元の世界にも似たような位置に役所があったような気がする……。

この世界は元の世界とは別物のはずなのにどこか似てるんだ。



「不思議だな〜。なんで私この世界に紛れ込んじゃったんだろう」



役所で調べると確かに私の戸籍はあった。
ただ、両親・兄弟ともに別人だったことに驚いた。

……まぁこの世界に私の家族がいてもビックリだけど。

まとめると、嘉島Aには元の世界とは別の家族がいる。しかし私自身の生年月日、血液型などは全て元の世界と違いはなかった。

最初は私がこの世界にトリップしてきただけだって思ってたけど、もしかしたらこの世界に元々いた『嘉島A』と別世界にいた私が、なんらかの拍子で入れ替わってしまったのかもしれない……。


なーんてね。
柄にもなく難しいこと考えたせいで頭痛いわ。

大きく息を吸いこんで、暗くなり始めた夕方の空を仰いだ丁度その時、



「きゃーー!泥棒ーー!!」



少し後ろの離れた方こら甲高い声が聞こえて、振り返った。

すると、女物のブランドバッグを持った男がこちらに向かって走ってきてるのが見えた。

私はすぐに後ろを気にしながら走る男の進行方向にある電柱の裏に身体を潜め、丁度男が真横を通ったタイミングで男の顔を肘で突いた。

見事に後ろの方ばかり気にしていた男は、私の肘をもろに食らってその場に伸びてしまった。


あー、良かった良かった。



「あのっ、ありがとうございます〜!助かりましたっ
!」

「…あ」



最初の声で気づくべきだった。
まさか叫び声の主が園子ちゃんだったなんて……。

厄介事、回避→←ちょっとしたイタズラ



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イブ - 更新頑張ってください (2018年6月9日 0時) (レス) id: be0a1a1bcb (このIDを非表示/違反報告)
イブ - 早く続きが読みたいです。 更新頑張ってください。 (2018年6月5日 10時) (レス) id: be0a1a1bcb (このIDを非表示/違反報告)
甘gum(プロフ) - 続きがきになります!!しばらく更新がされてない状態ですが更新頑張ってください!!!! (2018年3月15日 13時) (レス) id: 34c1dbf8ba (このIDを非表示/違反報告)
美都(プロフ) - にゃんこさん» ありがとうございます…(´;ω;`)おやさしい…!!もう少々お待ちくださいませ〜〜!本当に申し訳ないです!! (2018年2月25日 13時) (レス) id: 721833fd23 (このIDを非表示/違反報告)
美都(プロフ) - 紅葉さん» お待たせしてしまって申し訳ないです(´;ω;`)!!3月中旬ごろからまた更新できると思いますので少々お待ちください…!ほんとごめんなさいい!! (2018年2月25日 13時) (レス) id: 721833fd23 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美都 | 作成日時:2018年1月22日 2時

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