９話 ページ10
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『糸野、戻りました』
むせ返るような熱気を放った部署に着くなり、帰ったことを気怠い声で報告する。
眠田｢お疲れ様、A｣
『お疲れ様です、眠田さん』
眠田｢雄英高校とは上手くやって行けそうかな？｣
『それはあちら次第です』
鞄をバンっとデスクに置きぶっきらぼうに返すと、やれやれと言いたげな顔でこちらを見ている彼。さっきのネズミに対して、食えないなこいつと思ったが、私が生きている中で１番食えないと思っているのがこの人だ。
眠田｢まあ、君なら上手くやれるだろう。期待しているよ｣
『はいはいどーも。…あ、そうだ』
鞄の中から書類を出し、トントンと端をまとめる。その中に雄英の資料もあった。それを見たと同時にあることを思い出す。
『私の事を頼まれたってネズミが言ってました。それって眠田さんのこと？』
眠田｢僕の思い違いでなければネズミとは根津校長のことかな？だとしたらまずそのどうしようも無い態度をどうにかするしかない。困ったね、それはとても時間の無駄だ｣
『すみませんでした』
怖い。一息で言うからさらに怖い。正直私は会長よりこの人の方がよっぽど怖いし、威圧を感じる。
私が素直に謝ると、うむ、と言ってから両肘をデスクに置き考えるようなポーズを取った。
眠田｢君を頼んだ、か。それは僕じゃないね｣
『え、眠田さんじゃないの？』
勝手に眠田さんだと思っていた私は今、阿呆面を彼に晒しているだろう。いやでも、私のことを必要以上に構うのも彼だし、過大評価するのも彼だけだった。
眠田｢誰だろうねえ、君にそこまで執着している物好きな人間がいるとは考えられないし｣
『私は今貶されているんですかね』
眠田｢まさか。褒めているんだよ｣
嘘つけメガネ、しっかり貶してるだろくそ。なんて口が裂けても言えないわけで、そうですか、と口を引き攣らせて相槌を打つしかない。
眠田｢なんにせよ任務に支障は無いのだろう？今は、いや昔もだが公安は人手不足なんだ。君という人材は希少なんだよ｣
『だったら無期限の任務なんて当てないでくださいよ』
眠田｢それは僕に言わないで欲しいね。君を名指ししたのは会長だ｣
『眠田さんは会長の犬か何かですか』
眠田｢ハッ、僕の犬が何か言ってるようだ。いつになっても減らない口だね、骨が欲しいのか？｣
『沢村さん、この人どうにかしていい？』
沢村｢ダメに決まってるだろ｣
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坊ちゃん団子 - ひながきさん» もちろんですぅ！糸野かっこいーですね！！ (2023年1月8日 20時) (
レス) @page27 id: f9cc241d98 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 坊ちゃん団子さん» ありがとうございます！のろま更新ですが待っていただけると嬉しいです！ (2023年1月7日 17時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
坊ちゃん団子 - 大好きです！！応援してます！ (2023年1月6日 8時) (レス) id: f9cc241d98 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 推しの財布さん» 夢主っぽくない夢主ですが、今後も楽しんでいただけたら嬉しいです！ (2022年11月29日 19時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - これはお咲さんさん» うわぁ！ありがとうございます！ (2022年11月29日 19時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひながき | 作成日時：2022年11月14日 18時
