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井ノ原「で、なんで連れ回してんですか」
ジャ「別にいいだろう、二宮まだ帰れないし」
三宅「大丈夫?怖くなかった?」
こんな優しくされたら、あなた達が怖くて逃げようとしてたなんてAちゃん口が裂けても言えません。
『大丈夫、です。ありがとうございます』
高い声のお兄さんに目を合わせてたどたどしくお礼を言うと、お兄さんは少し目を見開いた。
その反応を不思議に思った私は、何かいけない事を言ってしまったのかと思いおじさんの方をばっと見る。
そんなおじさんはサングラスをしていて、どんな顔をしているか分からない。余計不安になった私は2、3回瞬きをしてから高い声のお兄さんをまた見る。
三宅「可愛い声してるね、びっくりしちゃった」
『…あ、……』
ジャ「な、言っただろう?Youの声は綺麗だって」
『………ありが、とう』
自分の嫌いな部分を褒められると人間はどんな反応を取っていいか分からなくなる。ただ思ってもない「ありがとう」を小さな声で呟いた。
どうしていいか分からなくなり顔を俯かせていると、
相葉「あ!Aちゃんいた!!ニノ!!Aちゃんいたよ!!」
『!!…雅紀くん』
ジャ「あれ?You達もう終わったの?」
相葉「とっくに終わってるよ、って、あ!お疲れ様です!」
井ノ原「ん、おつかれさん」
これがいわゆる上下関係だ、なんてペコペコしている雅紀を目の前におじさんは私に耳打ちしてくる。とても余計なお世話だ。10歳に何言ってんだ。
二宮「あ!!お前また勝手にどっか行って!」
雅紀くんが来た方から、走って来るおにいの姿が見えた。
『ほらまた怒られる』
ジャ「二宮おかしいよ」
『おかしいのおじさんだよ』
他人事なおじさんに対してついに声に出してしまう始末。
『おにい聞いて、私悪くない』
二宮「はいはい、言い訳は家で聞くからな」
『わたし、悪くない』
レッスンが終わったらすぐ帰宅、がモットーのおにいは私の話なんて聞くことも無く大きいお兄さん達に挨拶を終えると、私の手を掴み早足で出口に向かう。
『ねえ、私悪くないからね』
二宮「お前なあ、もう4年生だろ。知らない人にはついて行くなよ」
『おじさん知らない人じゃないし、私だって行きたくて行ったわけじゃないもん』
二宮「はいはい、そーかよ」
呆れたようにため息をついたおにいは、それ以上私を怒るようなことは言わなかった。
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みーちゃ - リクエストまだ募集してたら、岡本信彦さんとの話みたいです! (2022年9月19日 22時) (レス) @page38 id: b765b4d594 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - waさん» ありがとうございます!!! (2022年9月13日 18時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
wa(プロフ) - いつまでも、楽しみに待たせて頂きます! (2022年9月13日 10時) (レス) @page35 id: 4ca8c3e594 (このIDを非表示/違反報告)
gtuysut5843…(プロフ) - コメント失礼します。リクエストまだやってるかな〜って…終わってたらごめんなさいm(_ _)mえっと、Trignalの方々とのカラミが読みたいです!っていうかできれば、出来れば!Kiramuneとの話とか読みたいな〜って…ワガママ言ってスミマセン(^_^;) (2022年8月14日 2時) (レス) @page31 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - ゆっちさん» SMAP×学生椎名ですね!!早めに投稿できるようにします!リクエストありがとうございます(⋆ᵕᴗᵕ⋆) (2022年8月12日 23時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひながき | 作成日時:2022年6月4日 19時