いい加減にしろ！！６

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反省は、した。が、改善はしてない。いや、出来ないと言った方が良いだろうか。








『急に元気だして行こうなんて無理だっつーの』








ひとりスタジオ内の自販機に向かって悪態をつく。あれ、なんでブラックコーヒー買ってんだ私。

水を買おうとしていたはずなのに、何故か落ちてきたのはコーヒーの缶。……押し間違えたのか。







『相当やられてる、か』

内山｢独り言にしては声でかくない？｣

『！！びっっ、、くりしたぁ』

内山｢そんなに？｣

『な、なんでそんな影薄いのよ』

内山｢別に普通ですけど何か。Aがボーっとしてただけでしょ｣

『だから名前』

内山｢ん、｣




ジトっとした目でこちらを見ているの彼は、色白で少々心配になるほど細い手をこちらに差し出した。






『ん、何？』

内山｢コーヒー、買い間違えたんでしょ。俺飲むからちょうだい｣

『え？』

内山｢何飲むつもりだったの｣

『水、だけど』






私がそう答えると、彼は自販機で水を買い私の手にあるコーヒーとそれを交換した。


今こいつ何した…？え、なんか今日の内山＿＿…






『怖い』

内山｢はぁ？｣

『いや、怖い怖い。壮馬がするなら分かるけどあんたがするのは怖いわ！』

内山｢いらないこと言うんだったらコーヒー返すけど？｣

『あ、いや、ごめんごめん。そういうことを言いたかったんじゃなくて』

内山｢じゃあ何が言いたいんだよ｣

『……らしくないなって。それだけ』

内山｢らしくないのはどっちだっての｣

『は、？』






そう言った彼は元々の鋭い目を更に鋭くさせ、こちらを見下ろした。なんでちょっと怒ってるんだろう。






内山｢らしくないのはそっちでしょ？いつものバカ騒ぎ様はどこに行ったわけ？｣

『はい？』

内山｢だーかーらー、なんでそんな元気ないんだよって聞いてんの｣

『元気………ない？』

内山｢は？無自覚？｣





はて、と首を傾げて彼を見上げると内山は呆れたように微笑み｢もういいよばか｣と言ってブースの中へ入って行った。










『あれはどこの国の内山昂輝だ？』











急な優しさに対応出来ず、混乱していた私の独り言は誰にも拾われることなく消えていく。

ただ、元気出せよってことを言いたかったのだけは伝わってきた。そんなにあからさまだったのだろうか、年下に気を使われた事に更に反省をした。










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