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「……なぁ、俺の何が悪かったんだ」
静かな夜にポツリと響く低い声。
ダメなところは直すからヨリを戻さないか、と今にも消え入りそうな声で彼はそう呟いた。
「もう、終わったの」
視界が滲むのを必死に抑えて、ちょっと裏声になってしまいながらも何とかそう言った。
「今更だよ」
なるべく無関心そうな自分を演じながら横目で彼を見やる。
彼は、少しだけ苛立ったような顔をしていた。
「………んだよ、それ……ずっと好きだったのは俺だけかよ!」
「ちが……っ」
立ち上がり、怒りとも悲しみとも言えない色を目にうかべている彼を、必死で涙を堪えながら見据えた。
「何が違うんだよ」
「貴方は……快斗は、青子ちゃんのことが好きなんでしょう?なのに、なのにさぁ……っ何で私に構うの?」
「は?俺が好きなのは、ずっとお前だけだよ!」
「そんなの嘘!だって見たんだもん、あの時……」
私の脳裏を掠めたのは、あのクリスマスの日の苦い光景だった──────……
*
それは、高二の冬。
快斗の家でクリスマスパーティーをした日のことだ。
パーティーといっても、私と快斗、それに青子ちゃんの三人だけという小規模なものだったんだけれど。
いつもの三人、所謂イツメンで過ごすクリスマスは、青子ちゃんがいるおかげでとても楽しいものであった。
快斗の好きなココアを半ば無理矢理に飲ませられたのは割といい思い出だ。
でも、肝心の問題はその後であった。
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ラッキーアイテム
トランプ銃
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーパートナー
黒羽快斗
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みっ(プロフ) - 未来ーミクーさん» 楽しんで頂きありがとうございました!次作も今週くらいにできる予定なので、是非そちらもよろしくお願いします! (2020年1月14日 20時) (レス) id: 623dd5745c (このIDを非表示/違反報告)
未来ーミクー(プロフ) - 面白かったです!!私までもが熱くなりました。今でも体中が熱いです。更新頑張ってください! (2020年1月13日 19時) (レス) id: 6e3b9846a0 (このIDを非表示/違反報告)
みっ(プロフ) - 星麗奈さん» 時間かかってしまって申し訳ないです!やっと完結しました〜 (2020年1月13日 9時) (レス) id: 623dd5745c (このIDを非表示/違反報告)
星麗奈 - 続き楽しみにしてます! (2020年1月6日 21時) (レス) id: 3e044ff672 (このIDを非表示/違反報告)
みっ(プロフ) - 実桃さん» ありがとうございます!更新頑張りますので楽しみにしててください! (2019年12月19日 7時) (レス) id: 069a13c367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みっ | 作成日時:2019年12月14日 15時