いかないで《Hikaru.I》 (ページ28)

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返事2 ページ28

今から迎えに行くね。

そうメッセージが送られてきた。

家の前で待っていると真っ黒の高級車が前を通る。

この辺では見ない車だなぁ。

そう思っているとその高級車はバックしてきて私の前で止まった。

運転席をみると運転していたのは岩本さんだった。

A「え!?」

『Aちゃんだったんだ！私服姿かわいすぎてわかんなかったよ』

A「もう、やめてください。

びっくりしましたよ、まさか車で来るなんて思ってないし、ましてやこんな高級車だなんて…」

『ごめんごめん。さ、乗って。』

A「お邪魔します。」

『どこ行く？』

A「お店とか行ったら目立つと思いますし…」

『公園とかどう？』

A「めっちゃいい！夜の公園とかロマンチック！」

『ははっ、俺いいとこ知ってるからそこにしよ。』

A「はい！！」

岩本さんは無理やり元気を出してる感じがして少し引っかかった。

『ついたよ。』

A「ありがとうございます。」

車を降りて少し歩くと小さな公園がある。

『ちょっと目閉じて。』

A「？はい。」

岩本さんは私の手を引いてどんどん奥に進んで行く。

A「もういいですか？」

手を繋いでいるのが恥ずかしすぎて何回も聞いてしまう。

『まーだ。』

A「怖い。」

『はい！開けてもいいよ。』

恐る恐る目を開ける。

A「うわぁ…」

そこには目を疑う程綺麗な夜景が広がっていた。

A「すごいっ！綺麗！」

私は綺麗すぎる夜景に見惚れる。

『Aちゃん。』

A「はい？」

『今日はどしたの？』

私は深呼吸をする。

A「昨日の返事、してもいいですか？」

『ちょっと待ってね。』

岩本さんも深呼吸をする。

『うん。いいよ。』

A「私は、岩本さんの傍にいたいです。」

『え？』

A「私は、岩本さんが好きです。
こちらこそ、お願いします。」

『ほんと!?』

A「はい。」

『これ夢じゃない？』

A「はいっ。」

今まで見た中で1番無邪気に笑う岩本さんを見て私も自然と笑顔になる。

『ありがとう。Aちゃん。』

A「こちらこそです。」

『きっとこれから大変な事もあると思うけど2人で乗り越えていこうね。』

そう言って私を抱きしめてくれる。

A「はい。」

こうして私達の限られた恋は始まった。

後、728日。