いかないで《Hikaru.I》 (ページ27)

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☆返事ページ27

次の日の朝、電話の音で目が覚める。

『もしもし。』

A「おはようございます。起こしちゃいました？」

Aちゃんからの電話で起きれるなんて幸せな朝だ。

『ん？大丈夫だよ。おはよ～』

ちょっと間を置いてAちゃんは口を開く。

A「今日、時間ありますか？」

『今日か…』

A「都合悪いですかね？」

『いや、いけるにはいけるんだけど夜11時とか過ぎちゃうからさ…Aちゃんに悪いから。』

昨日の返事だって事ぐらい鈍感な俺でもわかる。
聞くのが怖くてつい先延ばしにしようとしてしまう。

A「私は全然大丈夫です。岩本さんがいいならその時間からでも会いたいです。」

そう言われたら会うしかない。

『…わかった。じゃあ仕事終わったら家まで迎えに行くわ。』

A「いや、大丈夫です。今日は私が誘ったので待ち合わせで…」

『だめ。もう何回言わせんの？
俺がしたくてするんだからいーの。』

Aちゃんの言葉にかぶせてそう言う。

A「…毎度毎度すいません。お願いします。」

『いいえ、全然です。じゃあまた夜連絡するわ。』

A「はい、お願いします。」

『じゃあ。』

A「はい、また。」

そう言って電話を切る。

『はぁ…』

あんまり期待させないように早いうちに断る気なんだろうなあ。

気が重いまま仕事に向かった。