いかないで《Hikaru.I》 (ページ11)

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加速する想いページ11

ここ1ヶ月ぐらい、岩本さんはこの店に来てない。
電話で聞いたけど最近仕事が忙しいらしい。
寂しい気持ちを悟られたくなくて平然を装ったけどほんとは会いたい。

調べてみたらSnowManは最近デビューしたばかりで今人気急上昇中のグループみたい。

それを知ると余計に関わってていいのかなと不安になる。

もし今私の情報が出回って付き合ってないのに誤報を流されたら一溜りもない。

やっぱり距離を置くべきかな。

そんな事を考えているとお店のドアが開く。

A「いらっしゃいませ～」

入口を見るとそこには岩本さんがいた。

A「あっ。」

『久しぶり。』

A「お久しぶりです！」

頬が緩みそうになるのを必死に我慢する。

ふと岩本さんの後ろにいる人に目がいく。

『あ、今日はメンバー連れて来たの。
ここのチョコ食べてほしくて。』

ちらっと顔を出した2人の顔を見て驚いた。

A「ふっかくんと舘様…」

『え、Aちゃん知ってるの？』

A「最近時間があると調べてるんですよ。
まだメンバーさんの名前覚えたぐらいですけど…」

辰哉「え！そうなの!?嬉しい！俺、深澤辰哉！」

そう言ってにこにこしながら手を出してくるふっかくん。

フレンドリーすぎるふっかくんに私は人見知りが発動してどうしていいかわからない。

涼太「ふっか、怖がってるよ。ごめんね？
俺は、宮舘涼太です。」

ふっかくんの手を無理やり気をつけの形に戻して舘様は私に謝る。

A「いえ！私こそごめんなさい。」

辰哉「ちょ、いてぇわっ！」

そう言って騒いでるふっかくんをフル無視で岩本さんと舘様はチョコを選んでる。

そんな光景がなんだか微笑ましくて笑みがこぼれる。

A「今日はどうなさいます？」

『俺、これ食べたいなあ。どんな味？』

A「それは柑橘系の味ですね。
後味もさっぱりしてて食べやすいです。
でも、甘いのを食べたい気分ならおすすめはしないかもって感じです。」

『Aちゃんは好き？』

A「私はめっちゃ好きです。」

『じゃあこれと、あとはいつもの。』

A「かしこまりました。」

そんな言い方しないでほしい。
期待してしまうから。