ねぇリドルくん

Q 君との時間 ページ7

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終業のチャイムが鳴り響く。


それを耳で聞き取りながら､ほうきから飛び降りた。



心配だから､という事で近くにいたリドルくんが目を見開いていたが､まぁ大丈夫だろう。





「······A。さっき忠告したはずだよね？」



大丈夫じゃなかった。




「·····ご､ごめん。お母さん。」




「誰がお母さんだ！」




そんな茶番を繰り返しながら､教室への道を歩く。



怒っているようなリドルくんの言葉遣いだけど､表情は穏やかだった。




勿論私も。





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あ､今笑った。




そんなリドルくんを見て笑みが零れる。





やっぱり､リドルくんと話していると不思議と心が晴れやかだ。


ジェイドくんと話していても楽しいけれど､やっぱりどこか物足りない。




「···············ふふっ。」


今は､私と君とだけの時間だ。


自然とそう思えた。









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「···············ふふっ。」



口に手を当てて上品に笑ったAに､目が見開かれるのがわかった。



彼女の笑顔は素敵だ。


ジェイドと話している時も､ユウと話している時も。




その素敵な笑顔は変わらない。


勿論僕と話している時もだ。





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初めは彼女が羨ましかった。


学年の中でも魔法力は頭1つ分抜けていて､優秀な彼女が。




だけど､羨ましいと言うだけで､不思議と嫉妬心は湧いてこなかった。








それは､彼女の努力している姿に､



誰にでも優しい姿に､



輝いて見えるその笑顔に､



僕が魅せられたからだろう。






「··········君には敵わないよ､」


色んな意味でね。









「？何か言った？」


「·····なんでもない。」






この気持ちには､まだ名前を付けないでおこう。

否､もう付けられているかもしれないが。









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