＊第六十六話 ページ30
なんで…キス、なんて…
カネキさんが出ていった玄関のドアを見つめながらペタンと、床に座り込んでいた。
貴「…」
唇にまだ熱が残っている。
初めてだった。
とても驚いた。
でも全然嫌じゃなかった。
自分でも顔が赤くなっているのが分かった。
どうして、カネキさんは私にキスしたの？
考えても考えても、自分に都合のいい解釈しか出来なくて。
カネキさんが自分の事を好き、だって。
"ソンナワケナイ デショ"
頭にまたあの声。
"アんタ ノコとナんテ ダれガ スキニなるノ？ ナンニんコロシタ？ ジブンノ オやモ コロシタ バケモノ を スキニ ナるひと ナンテ イルトオモッテルノ？"
貴「そんなの、分かってる…」
そうだよ。
私は喰種で、バケモノ。
カネキさんと違って、何人も…親も…みんなみんな私が殺した。
ずくん、と左目が疼く。
"モウ カネキのコトなんカ ドーデモ イイから ハヤク ヒト サガシニ イコう ソレで コロシチャオう？"
貴「黙って…」
"ナンで？"
ズクズクと痛みとは違う、何か、左目に違和感がずっとはしる。
"クルシイデショ？ キモチワルイよネ？ ガマン シナクテ イインダヨ"
貴「…黙れ…」
"ホら ソトにデレバ スグにコロせる。 ハヤク ハヤク…ハヤク、コロシちゃおう？"
貴「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れっ！！！！」
声はしなくなっていた。
そのまま私は疼く左目を無視して、ベッドに寝転がった。
もう、何も…何も考えたくなかった。
終わり
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あぅろ痕(プロフ) - 続きがぁあ気になるぅぅぅぅ (2019年9月8日 10時) (
レス) id: d435dc3edd (このIDを非表示/違反報告)
夜空月(プロフ) - もふもふ☆てぃあさん» コメントありがとうございます!!!そんな事言ってもらえて光栄です!!!はい、できるだけ早く更新できるように頑張ります。 (2017年8月21日 22時) (レス) id: 1deb7c7c52 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ☆てぃあ - 面白いです！更新頑張ってください！！ (2017年8月21日 19時) (レス) id: 86657b5922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空月 x他1人 | 作成日時：2017年8月16日 19時
