私のいつもじゃない日常 (ページ2)

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印象ページ2

目つきの悪い彼は私をじっと睨む。するとゆっくり私の手元に視線を向ける。すると少し目を開き再度私の顔を見つめる。
「…俺様から物を盗むとはいい度胸だな」
「…！？ち、違います、違います！これ、あなたが落として私が拾ったんです！」
「なんだ、そういうことか」
その男の子は私からキーホルダーを奪うと駅に向かっていき、いきなり止まって踵を返し私の近くに戻ってきてジロジロと私の格好を見始めた。
「…え？」
「お前、同じ学校だな、案内しろ」
「えっ？」
私が拍子抜けして変な声が出たのも気にせず私のことをじっと睨んできた。
「いいから、早くしろよ。…ったく、宿主のやつ、迷子になりやがって…」
「？は、はぁ。わっ…かりました…」
私は渋々駅の方へ歩き出す。その後ろから少年の歩く音が距離を取って聞こえてきた。駅のホームまで歩き、電車に乗ると電車の中はいつもより断然すいており、座れることができた。私は周りに年寄りがいないか確認してから椅子に座るとドカっととなりに少年が座ってきた。少しの沈黙が流れる。気まずいのが嫌なため、話す言葉を考える。
「あ、あの…お名前は…」
「…獏良了、今日からお前の学校に転校してきたんだ。」
「そ、そうなんですか、何年ですか？」
「…２年だ」
「えっ…同い年だ！な～んだ！ため口じゃなくていいんだ！」
私は少しあははっと笑って少年を居なおす。少年はなぜか少し顔を歪ませて嫌な顔をしていた。
「それじゃあ、これからよろしくね？獏良！」
「俺様は仲間だ、なんだと群れる気はない。」
「えっ…」
その瞬間駅のアナウンスが流れる。学校の最寄りの駅だ。
「あ、降りますよ」
獏良はその言葉に返事をしないまま私についてきた。
(なんか、絡みにくいな…)

彼の印象は私にとって悪い方向にありました。