意地悪ミルクティー【K.N】最終章

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《大晦日》









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「ん〜美味しい！！」




母「本当！？味見してなかったから心配だったのよ〜」




「あれでしょ？お母さんが味見すると止まらなくなるからでしょ？笑」




母「よくわかってんじゃない 笑」








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昨日から実家に戻ってて

明日はいよいよカズの家族に会いに行く。





本当は凄くリラックスしてる時期なのに、美味しい年越し蕎麦を食べてる今でも心臓の速さが弱まることはない。





だってそればっか考えちゃうんだもん



だら〜ん、て過ごしたいのに過ごせない。









実家で飼ってるゴールデンレトリーバー、愛犬のココは犬用のお蕎麦を食べていて


そこには親戚が送ってきてくれた野菜の茹でたものも入っている。







そんな姿が微笑ましくて、自然と頰が緩まると少しは心も落ち着いてきた。









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父「ココ！これ食うか？」




母「こらお父さん！天ぷらなんてあげちゃいけません」




父「…そ、そうか…」








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年越し蕎麦の上に乗っていた海老の天ぷらをあげようとしていたお父さん。



ココは勿論寄って来るわけで、お父さんの膝の上に前足だけを乗っける。








お母さんに怒られたお父さんは、さっきの一言を誤魔化すようによしよしよしよし、と1オクターブ高い声でココを撫でた。









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時刻は7時を回って、ココとコタツに入り、みかんを向きながらテレビをつける。







さすが大晦日。


どのチャンネルを回しても面白くて、CMになるたび他のチャンネルにあちこち回してしまう。









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母「ほらA、そこでダラけてないで自分の部屋片付けてきなさ〜い」





「んー」








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面白いテレビにコタツにみかん。


こんな三点が揃っている中で全てから離れるなんて出来ない。









「後でやる〜」




父「お父さんも入ろうかな」




「嫌だ狭くなる」




父「え」




「ねーココ」




ココ「ワン！」







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和やかないつもの空気がサラリと流れると、そこには笑顔があふれていて


一生このままでもいいや、なんて時々思う。









CMに入ったところでたまたま1チャンネルに回すと、…








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『2014年！紅白歌合戦！』








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キラキラと輝いているカズがいて



落ち着きを取り戻した心は急にスピードを上げた。








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