13話 ページ14
…ま、魔法が使える!?
私が話に興味を持ったのに気づいたのか、にっこりと口角を上げた。
「モストロ·ラウンジでは慈悲の心を持って営業しております。確か貴方は、入学式に乱入した猛獣とペアで学校に通ってらっしゃいますよね?…きっと一息つく暇もなくてお困りでしょう」
「…本当に魔法が使えるようになるんですか」
「ええ!もちろんです!とりあえず立ち話も申し訳ないので、続きはラウンジで…」
わざとらしい笑みを浮かべるアズール先輩に手を取られた。
スマートすぎる動作に頭が追いつかない。
…とりあえず話を聞くだけ。
「そのセールスには乗らないほうがいい」
彼についていこうとしたとき、後ろから凛とした声が響いた。
その声は、初めて聞いたのに、とても耳に残った。
「アズールのセールスは契約書にサインをしたら最後。入学早々、大変な目にあうよ」
「人聞きの悪い事を。…そうだ、ラウンジへ戻らなくては…ではまた」
アズール先輩は図星だったのか、営業スマイルのままどこかへ行ってしまった。
た…助かった。
助けてくれた人にお礼を言おうと、後ろを向く。
…ワインレッドのさらさらな髪。
息を呑んだ。
この瞬間、時が止まったような気がした。
目の前に立っていたのは、夢で何度も会っている人だった。
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ほたる(プロフ) - 暗闇さん» 暗闇さん、ありがとうございます!宜しければ、最後までお付き合いして下さると嬉しいです。 (2023年2月11日 14時) (レス) id: 858ad6cafb (このIDを非表示/違反報告)
暗闇 - めっちゃめっちゃ面白かったー 最高です‼︎ (2023年2月11日 12時) (レス) @page19 id: 86b45223ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほたる | 作成日時:2023年2月4日 19時