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よほど私の顔色が悪かったのだろう｡
谷崎さんが､「何回だった？」と聞く｡
4と指を立てれば､同情の眼差しをこちらに寄越した｡
『ちょっと気疲れエグいんで寝させてもらいますね』
「なら医務室のベッドを使うといいよ｡ね､与謝野女医？」
「あァ､好きに使うといい」
『あざます』
医務室に行き､ベッドに横になる｡
あ〜､治ったはずの背中が痛い｡
あの時､異能力を使わなかった理由が分からない｡
地面に手をついて､崩壊させればよかったのに､谷崎さんを突き飛ばせばあの瞬間は誰も怪我しなかったのに……｡
…………チッ､自分の力を過大評価しすぎた………｡
上には上がいる｡
次はこんなこと無いように､ちゃんと自分の実力を知っておこう｡
─────
────
───
何か大きな音がして目が覚める｡
医務室から出れば､銃構成員を引き連れたお年寄りが｡
「失礼､探偵社なのに事前予約を忘れていたな｡そしてノックも｡大目に見てくれ､用事はすぐ済む」
その言葉を合図に､銃声が響き渡る｡
机の上に座っていた乱歩さんの隣に座り､事の成り行きを見守る｡
『みなさん手慣れてますね』
「よくある事だからね〜」
武装探偵社ならぬ物騒探偵社だろ｡
なんて乱歩さんと話していると､どこからか銃弾が｡
手袋を外し､異能を使う準備をする｡
「小娘！！乱歩さん！！」
二度はないよ､私も莫迦じゃないからね｡
『異能力「生と死」……伝達』
触れた対象に発動するなら､空気を伝うことも可能なのでは……？と馬鹿なことを考え異能を発動すれば､目の前で銃弾が消えた｡
すぐに異能を解除する｡
最初の頃とは違い､イメージすることで異能の範囲を調節できるようになった｡まだ二日くらいしか経ってないけど､私もしや天才なのでは？？
『あぶねえな､雑魚』
机から飛び降り､急いで相手の間合いへ詰め寄る｡
『……ラッ！』
一瞬､相手がたじろいた隙に､足を上げ､相手の顎を蹴り上げる｡
「ガハッ………」
『弱ェな､アンタ』
私が仕留めたので最後の一人だったようだ｡
「やめろっ！」
すぐ隣の扉が開くのと同時に､敦の声がする。
同タイミングで､国木田さんが叔父様を投げ飛ばす｡
国木田さんは､敦に説教しながら､叔父様の腕を捻り上げる｡
あ､今ゴキって鳴った｡
「国木田さーん､こいつらどうします？」
「窓から棄てとけ」
『マジ物騒だな､オイ』
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作者名：マキア x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Cocktail/
作成日時：2022年1月17日 18時
