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全員で仲良く探偵社に戻れば､金髪美女が座っていた｡
「睡蓮の花のごとき果敢なく､そして可憐なお嬢さんだ」
「へっ！？」
「どうか私と心中していただけないだろ『シャル・ウィ・ダンス？』……うk」
久しぶりに出した男声で美女の前に跪けば､スパァンと子気味いいこととともに国木田さんにスリッパで太宰さんと一緒に叩かれる。
『冗談じゃん､痛いな……』
「次はないぞ､小娘｡あ､済みません｡忘れて下さい」
ブーブー文句を言いながら､金髪美女の話を聞く｡
太宰さんは引きづられていった。
「依頼と云うのはですね。
我が社のビルヂングの裏手に､最近善からぬ輩が屯している様なんです」
何事もなく話し始めたよ｡
「善からぬ輩ッでいうと？」
「分かりません｡ですが襤褸をまとって日陰を歩き､聞き慣れない異国語を話す物もいるとか」
「そいつは密輸業者だろう」
密輸業者？
「無法の輩だという証拠さえあれば軍警に掛け合えます｡ですから」
「現場を張って証拠を掴めか………」
太宰さんを締め上げて帰ってきた国木田さんはちらりと此方を見た。
「小僧､小娘｡お前らが行け」
「へッ！？」
『は？』
「ただ見張るだけだ。
それに密輸業者は無法者だが大抵は逃げ足だけが取り柄の無害な連中｡初仕事には丁度良い」
「でっでも」
『まあいいよ､これが初任務だし』
初任務という単語に緊張しているのか､カチコチに固まった敦｡
その肩を叩き､グッと親指を立てる｡
『なるようになるよ』
「そればかりじゃん！！」
あはははーと笑いながら敦で遊んでいると､国木田さんがこちらに来る。
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作者名：マキア x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Cocktail/
作成日時：2022年1月17日 18時
