【文スト】甘々KPによる双黒のクトゥルフ神話TRPG【CoC】

れっつ いあいあ2 ページ5

「ふうん。玲奈ちゃんの性格とかダイスなんだ」
「ちなみにゾロ目を出すと……」
「……出すと？」

　私が神妙な声で話すので、二人がテーブルに身を乗り出す。

「ゾロ目を出すと、玲奈ちゃんは強制的に百合族です」
「「ゾロ目だけは駄目だ」」

　二人が一瞬にして硬直した。まあ、百合族なんて落とせそうもないですしね。でも、その発言はフラグと言いませんか？

「じゃあ振ってきましょ。太宰さんが好みのタイプで、中也さんが性格振ってください」
「ふふ、6を出してみせようじゃないか」
「うっせ。お前は2でも出して好感度下げてろ」

太宰→3 優しい人

「なーんだ。個人的には5を期待してたんですけど」
「あ、やっぱり？どうもそれだけAちゃんの趣味丸出しだと思ったんだよね」
「あ？お前そういうのが好きなのかよ」

　いや、好きっていうか、お二人がそれに近いもので。……なんて言えないのだが。

　そんなことを考えていると、どうやら顔に出ていたらしく。太宰さんが色気たっぷりの笑みでこちらに近寄ってきた。

「まあAちゃんがお望みなら……」

　そして間近で舌舐めずりをして、耳元で囁かれる。

「そういうコト、してあげなくもないけど？」
「私にすんな玲奈ちゃんにしろ」

　急いで肩に乗せられた手を払った。何だこの急すぎる謎イベントは。
　私があたふたしていると、中也さんが太宰さんを引き剥がしに来てくれた。

「顔赤くして言っても効果ねェぞ。つーか、女からかうのも大概にしろよ糞太宰」
「えー？結構本気だよ？中也ったら、『抜け駆けすんな』って素直に言えばいいのに」
「黙れ木乃伊野郎！！」

　……何だか妙な感じになってきたので先に進もうじゃありませんか、ええそうね奥様(混乱)


中也→4 天然たらし

「へえ。落とし甲斐がありそうだね」
「えー私これ演じるのー！？」
「自分が考えたんだろ。キッチリやれよ」

　えー……どうすればいいんだろう。身近な例を検討してみるか。あ、いいのがいた。

「敦くんの真似でいいですかね」
「ちょっとやってみてくれたまえ」
「うわ無茶振り」

　まあどうせ後でやんなきゃなんだし、練習がてらしてみるか。

　深呼吸。そして、人生で数える程しかしたことが無いような目一杯の笑顔。


「中也先輩って器用ですね！なんでも出来て格好いいです！」

　私の演技で生み出されたのは、無言。


「……やっぱ駄目敦くんはこんなんじゃないし精神的にキツい」
「何で私にやらないんだい！？」


　悶えるAと騒ぐ太宰の後ろで、顔を真っ赤にした中也が居たそうな。

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