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34話 ページ37
「お宝はコレでいいのか？」
いつの間にやら現れたクライムはクロロに【月ノ雫】を渡した。
「あぁ。しかし中々の腕前だな。申し分ない。」
「……本気か？」
クライムは怪訝そうにクロロを見上げた。
まるで信じられないとでも言うように。
「本気に決まっているだろう。
クライム、お前は今日から幻影旅団No.14だ。歓迎しよう。」
「んじゃ、帰るか。」
「帰ったら寝たい。」
先に進む団員の背中に、クライムはボソリと呟いた。
「僕は落ちこぼれだ。
貴様らの足元にでさえ敵うものか。」
その呟きに唯一気付いたフェイタンが、クライムに近付いて耳元で囁いた。
「弱い奴は蜘蛛には要らないね。それにワタシ、お前気に入らないよ。
落ちこぼれはせいぜい下で足掻いてればいいね。」
“落ちこぼれ”
そうだ
僕は何もかも
誰にも敵わない
落ちこぼれだ
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作者名：ミケにゃん x他1人 | 作者ホームページ：http://blogs.yahoo.co.jp/akino_yuki7362
作成日時：2013年10月1日 18時
