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14話 ページ17

ザザザザザザザザザザザザ






速い…!




このままでは追いつかれる…!









ザッ!








「へい、ここまでだぜガキ。」






「しぶとい野郎だぜ、お前はよ。」







「ワタシに追いつかれない程の速さと体力……
褒めてやるね。でも、もうお終いよ。
ささと緋の眼を渡すね。」








「今すぐ渡せば、危害は加えない。」









ぞろぞろとあの時の集団が出てきて、クライムを囲んだ。









『………』









クライムは緋の眼を抱き締めながら、集団…特に、黒いコートをまとった男を見つめた。






何を言っているかは分からないが、緋の眼を奪おうとしている事は分かった。







緋の眼を守りたい、奪われたくない。ただそれだけの思いが、今のクライムを動かしていた。









「さあ、渡せ。」









一歩近付いてきた男に、クライムは無表情を崩す事なく緋の眼をより強く抱き締めた。








クロロが近付いたのには、もう一つ理由があった。









この子供が欲しい、そう思ったからだ。





艶のある蒼い毛の生えた耳に九本の尻尾、吸い込まれそうな銀色の瞳。





美しいの一言に尽きるばかりだ。









クロロがクライムに手を伸ばした時、辺りから一斉に、無数の狐が踊り出た。







その一瞬の隙に、またもやクライムは姿を眩ませた。

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作者名:ミケにゃん x他1人 | 作者ホームページ:http://blogs.yahoo.co.jp/akino_yuki7362  
作成日時:2013年10月1日 18時

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