87 ページ37
好きな人に告白するのは初めてじゃない。
付き合えたこともあるし、フラれたこともある。
だけど今回は、一度あっちから「好き」って言葉をもらえてる状態。
だからある意味、言い方悪いけど保険がかかってる状態。
「疲れたーめっちゃ立ち漕ぎしたわー」
「…良かったのに、そんなに急がなくても」
「待たせるの悪いやん。帰るの遅くなったらアカンし、また兄貴に怒られるで」
「兄貴は土日しか来ないもん…」
緊張する。
うまい言葉が見つけられない。
もっと頭の中でシュミレーションしておけば良かった。
そしてそんな私から発せられる微妙なオーラは、相手に伝わってしまってるらしく
重岡さんは不思議そうな顔をして首を傾げた。
「…でさ、何やった？話って。
さっきは言えなかった事？」
「うん……あそこでは、ちょっと」
「そっか……。
………あのさ、正直に言ってくれてええから。
やっぱ、俺あの夜何か変なことしちゃったんかな？上田さんに対して失礼になるのこと」
「え…？」
「言いにくいかもしれんけど、教えてくれると俺もきちんと謝れるし嬉しいんやけど…」
重岡さんは勘違いしてた。
話の内容は、あの夜の公園で何かやらかしてしまったと思ってるみたい。
心底申し訳なさそうな顔をしてるから、そんな顔をさせたくなくて言う決心がついた。
「違うよ、重岡さん！
…私がしたいのは、そんな話じゃなくて…」
「違うん？そんじゃあ…
「好きなの」
重岡さんが固まった。
「…………ん？」
「好きです、重岡さんのこと」
「……冗談やろ？」
「冗談でこんな事言わないよ。
私と付き合きあってください……」
ヤバい、泣きそうになってきた。
返事を聞くのもなんだか怖い。
重岡さんは難しい顔をして、黙ってしまったから不安しか感じられなくて。
「…あの…」
「ごめん」
「え？」
今、ごめんって…？
「ごめん。付き合えへん。
誤解させたなら、ほんまにごめん」
私は、どうやら盛大に勘違いをしてたらしい。
我に返った時には家のすぐ側を歩いてて、あの後何て言ったのかが思い出せなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくら(プロフ) - ちゃんさん» コメントありがとうございます^_^すみません、お返事をするのを忘れていたようでお許しください！！！時々更新が止まりますが、なるべく楽しんでいけるお話を作れるように頑張ります！続きもよろしくお願いします♪WEST5周年おめでとうございます＼(^ω^)／ (2019年5月15日 19時) (
レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - Ayuさん» コメントありがとうございます^_^この話のキーパーソンは意外とニシタク君なのかも…です(*^^*)みんなでお節介焼きまくって2人とも素直に向き合って欲しいものです！続きもよろしくお願いします♪ (2019年5月15日 18時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
Ayu(プロフ) - 今はすれ違いの時期で、もどかしいですが、ニシタクくんが良い感じに絡んでくれてるので、続きが楽しみです！のんちゃんと流星くんも、みんなでお節介焼いて欲しいところです！笑 (2019年5月14日 23時) (レス) id: 2907a2224c (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - あおさん» 一作目とこちらにもコメントをくださりありがとうございます！気遣いまでして頂いて嬉しいです^_^楽しく更新してますので、またお時間ある時読んで頂けたら幸いです(*^^*) (2019年4月25日 18時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - あまおうをみてて気になってみてたらこんな時間！はあ、ドキドキがやばいです！続きが気になります^ ^更新楽しみにしています！ですが、あまり無理とかもしないでご自分のペースで書いてくださいね＾＾ (2019年4月25日 1時) (レス) id: 735c60907d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら
| 作成日時：2019年2月15日 15時
