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なんだったんだ、さっきの出来事は…。



女子のマウンティング攻撃を真正面から受けてちょっとへこむ。




そりゃそうか。あんな風に、中間さんの事が好きでこのジムに通ってる人がいるのも当然だよね。





何となく落ち込んだ気持ちを持ち直そうと、ランニングマシンへ向かった。





中学、高校と陸上部で長距離の選手をしていた。


その成果で大学を決められる程では無かったけど、走るのは好きだった。






…のに。







「………死ぬ」







10年前とは何もかもが違った。




10分走ったら、もう息をするのも大変なくらいバテてしまった。





フラフラと、さっきの休憩所にあるベンチまで歩いて倒れるみたいに座り込む。






ペースとか時間配分とか、きちんと考えなきゃダメだよなー…。






そんな細かい事考えなくても、昔は走れてたのに。






上がった息がだいぶ落ち着いてきた頃、人の気配を側に感じて顔を上げると

そこには重岡さんがいた。






「大丈夫ですか?汗すごいけど」



「はい…。ちょっと、年甲斐もなく走ったらバテました」



「水素水飲みます?疲労回復に良いですよ」





そう言って重岡さんは側にあった水素水サーバーへ行き、それが入った紙コップを差し出してきた。






「いや、でも私水素水の会員になってないし…」



「一杯目は、試飲です。次からは有料になりますよ」



「あ、そうなんだ。遠慮なくいただきます」






せっかく淹れてくれたし、正直興味はあったからありがたく頂く事にした。






「うん!美味しいです!」



「美味い?味無いですよね」



「そうですけど…このタイミングで飲む水素水は美味しいですよ!




タダだし?」



「あはは、確かに。3割増しで美味いっすよね」







なんでかな。

入会の案内で少し話しただけなのに、重岡さんと話すのはリラックスできるし楽しいと思う。



ほぼ初対面みたいなものなのに。






「さて。じゃあ、俺戻りますね。

何か困ったりしたら声かけて下さい」



「でも、重岡さん今日は担当の人がいるんじゃ…」



「さっき終わって、帰られました。


なので、今からはフリーです。何なりとどうぞ」







そう言って、可愛い笑顔を残して他のスタッフさんの元へ戻って行った。

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あお(プロフ) - はじめまして!この作品を見させていただいております^ ^なんかついつい続きが気になってどんどん読んでいってしまいました!あと、移行する前にメッセージがあったのがなんか嬉しかったです^^いまから次の話を見てきます!楽しみです(^ ^) (2019年4月25日 0時) (レス) id: 735c60907d (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ミルキァさん» コメントとご指摘ありがとうございます!直しました(^-^;また続きもよろしくお願いします(^-^) (2019年2月13日 16時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
ミルキァ(プロフ) - コメント失礼致します!いつも楽しませて頂いています(*^^*)48の投稿の転勤が天気になってると思います。違ったらごめんなさい(;_;) (2019年2月13日 1時) (レス) id: d4ceab3b1f (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ゆっぽんさん» コメントありがとうございます。頂いた日からなかなか更新が出来ず申し訳ないです_(。。)_落ち着いたらまた描き始めますので、その時はぜひ読んでやってください♪ (2019年2月10日 22時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぽん(プロフ) - 初めまして!この小説とっても大好きで唯一毎日チェックさせて頂いてます。毎日更新していただいてありがとうございます!これからも楽しみにしてます( ^ω^ ) (2019年2月9日 1時) (レス) id: ae7f2f8e0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら | 作成日時:2019年1月16日 20時

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