Happy Together 3

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待ち合わせのコンビニに駆け込もうと、出入り口に一直線。





その時に嫌でも目に入る、ケーキの店頭販売。

去年のクリスマスの単発バイトで、こういうのやったんよなー…。
めっちゃしんどかったわ、体力的にもメンタル的にも。






だってさ、みんな見て見ぬ振りすんねんで？




子供とかは「サンタさんーっ！」って寄ってくるのに、親はそそくさ目をそらして逃げてくみたいな。





本来なら買うてやりたいけど、今夜はごめん。




勇気出して誘って、初めてAとクリスマスデートすんねんからな！







この十数メートルの短距離の中で色んな事を考えながら、すまん！って思いながら店頭販売をスルーして店内に駆け込んだ。





店に入って、どこにおるんかキョロキョロしてると





「シゲちゃん！」





声の方に振り返ると、イートインスペースに座ってるA。

そして、近づいていく事で目に入ってきたのは…






「お前…何買うてんの」



「ケーキ。そこのお兄さんから」



「いや、…デカない？どう見ても」



「そ、かなぁ？頑張ればいけそうじゃない？」



「頑張れば…って」







そもそも、そんなデカいケーキの箱持ってどこの店入るん？



この後どうするか考え込んでいると、Aがスクっと立ち上がった。






「どうした？トイレか」



「違うよ！行こ、シゲちゃん」



「は？どこに…っ？」






Aは俺の質問には答えずに歩いていくから、


その後を首を傾げながら追いかけた。

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