70 ページ20
重岡くんは神ちゃんの腕を離して、私の隣は来てくれた。
無意識に震えてたみたいで、背中をポンっと叩かれて我に返る。
「…勘違いやろ？たまたまやけど、ここにいるのなんか」
「たまたまちゃうやろ？さっきCD屋に来て、何も見ずにAが外に出たらそのまま後つけたの全部見てんけど」
「だから、たまたまやって。人聞き悪くない？」
「じゃあ、何でどこの大学に通ってるか嘘ついた？
俺見たんやけど、学校の図書館で」
「図書館は一般も入れるやろ。うちの大学には無い本やったから、他のトコには無いんか探しに行っただけや。
見かけたなら声かけてくれれば良かったのに」
「でも、貸出カウンターで本借りとったやろ。
一般も入れるけど、借りるのは学生証が無いと出来ひん」
2人の会話についていけない。
同じバイトで、同い年ですぐに仲良くなって
だけどそんな神ちゃんから身を守る為に、防犯グッズを一緒に買いに行っちゃった感じ？
そんなの滑稽過ぎてありえない。
「A、どうすんねん。このストーカーさん」
「ストーカー…？」
「バイトやって、どうせ狙って入ったんやろ？
そんで後付け回して、完全なるストーカーやん。
警察行くこともアリなくらいや」
さっきから神ちゃんは顔色を変えない。
それが逆に不気味過ぎる。
だから、何て言って良いのか分からない。
「あの…
「なんでなん？」
「え？」
「彼氏おるのは仕方ないけど、何でそいつは良くて俺はアカンかったん？」
「………どういうこと？」
「彼氏おるなら、もっとガード堅くしとけや。
ガッカリや」
捨て台詞みたいに吐き捨てて、神ちゃんは背を向けて歩き出す。
「はっ！？おい、何言って…！」
「いいよ、シゲちゃん！
……ごめん。いいから…」
神ちゃんに言われて自覚した。
上手く表現できないけど
私は今多分、『クソみたいな女』なんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 755人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくら(プロフ) - お酢んさん» コメントありがとうございます^_^シゲちゃんはこんな風に会話するのかなって想像しながら描いていますが、違和感を感じさせていないか不安でしたが安心しました。次章も是非よろしくお願いします。 (2018年10月17日 16時) (
レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
お酢ん(プロフ) - 面白くていつも更新楽しみにしています。特にセリフが好きで、表情や声色まで細かく想像出来るので、臨場感を感じながら読ませていただいてます。続きも楽しみにしてますね！ (2018年10月15日 18時) (レス) id: 4a771cb855 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ★mmiioo★さん» まさしくその番組です笑！怖いですよね、でも芸達者で凄いなっていつも思ってます^_^ (2018年9月21日 20時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 某番組のストーカーの動画見た！神ちゃん、こわっ（笑） (2018年9月20日 23時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - あのね、彼氏の健人君の知り合い設定で浮気してないか探られてたみたいな予想（笑）シゲちゃんとの仲を邪魔するのかなーって思ってた。 (2018年9月20日 23時) (レス) id: 84a8c23914 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら
| 作成日時：2018年9月10日 14時
