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翌朝の私は多分、いつも以上に挙動不審。
理由はもちろん、やたらと短く切られた前髪のせい。
智子ちゃんに借りたストレートアイロンとやらで一生懸命伸ばしたけど、当然前みたいに私の視界を覆ってくれるわけもない。
「もうさ、いっそ堂々たしていけば?
化粧も私がしてあげるから」
「うぅぅ…でも、恥ずかしいし、…私なんか…」
「そんな事ない!昨日帰ってきた時のAちゃん可愛かった!
そりゃあさ、プロの美容部員みたいには仕上がらないけど…ね、私頑張るから」
そんな言葉にほだされてお任せはしてみた。
そりゃあさ、普段よりはもちろんマシだよ。小綺麗にはしてもらったし。
いや、でも。
多分私が気にするほど、私のことをみんな見てないはず。
大丈夫。気づかれないよ、悲しいようなありがたいような。
そう覚悟をして、会社に来てみた。
「おはようございます…」
「おはよー……、、、」
一応同じ部署の人は、変化を分かってる思うけど
どうしたの?とか、イメチェン?とか聞いてくれる人は皆無。
そんなもんだよね。自意識過剰過ぎてビックリする、自分が。
そして普通に時間は過ぎていき、小瀧さんが出勤してきた。
「あ…おはようございます…」
「おはよ。……何、お前その前髪」
「昨日切られたんですけど…」
あぁ、って感じで興味なさそう。
私から頼んだわけでもなく、勝手にこうしてきたのにさ
何?この仕打ち。
さすがの私もちょっとムカムカしてきた。
「なぁ、昨日あいつらが言ってたんだけどさ」
「あいつら、ですか?」
「萩花と夏恋」
「あ、はい。その節は…」
「どの節だよ。
…小島って、目悪いのって」
「凄く良くは無いですけど…たまにメガネするくらいです」
「あいつらが、コンタクト作れば?って。
見えにくくて目細めると、しかめ面になって可愛さ半減って」
ここまでの会話、一切目は合わせて無い。
朝の挨拶した時一瞬合っただけ。
別に小瀧さんからの感想じゃ無いのに、小瀧さんの口から「可愛い」って単語が出てきた事が嬉しくて仕方なくなった。
たとえ、今日の感想がもらえなくても。
私は悔しいけど、嬉しいんだ。
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さくら(プロフ) - 梨佳さん» コメントありがとうございます!長く放置していたのに、また読んでもらえて嬉しいです♪小瀧さんには主人公ちゃんをもっとドキドキさせてもらう予定なので、また続きもよろしくお願いします! (2018年11月12日 17時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
梨佳(プロフ) - こんにちは。更新有難うございます。待ってましたあ。このシリーズ大好きで何度も心臓やられてます。ShuuKaRen登場がますます嬉しくて。続きが楽しみ です 。 (2018年11月11日 13時) (レス) id: f6f7dba49d (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 小夜さん» コメントありがとうございます!長く止めていて申し訳なかったです(・・;)楽しんで頂けるよう、更新頑張ります♪ (2018年11月8日 21時) (レス) id: df93a5c5c4 (このIDを非表示/違反報告)
小夜(プロフ) - 更新再開とても嬉しいです!楽しみにしてます! (2018年11月7日 21時) (レス) id: c0727980c7 (このIDを非表示/違反報告)
一波(プロフ) - お返事ありがとうございます!はい、気長に待っておりますので、作者さんのペースで書いて下さい。楽しみにしてます! (2018年6月27日 20時) (レス) id: 42ea6c0922 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年5月11日 20時