premier amour

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「やだぁ、泣くほど嬉しかったの？いいなぁ、私も彼氏欲しいなぁ♡」






そうじゃないんだよ、智ちゃん…っ。





だけど言葉が出てこなくて、首をブンブン横に振って否定した。







「え？違うの？」


「ぢがゔ…っ」


「…どういうこと？」


「私……っこんなハズじゃなかったのにーーー！」








昨夜からの出来事を智ちゃんに全部話した。






智ちゃんは相槌を打ちながら聞いてくれて、だけどだんだん不思議そうな顔をして首を傾げ始めた。







「……以上で、報告は終わりです…っ」



「あ、うん……。あのさ、私も彼氏いない歴年齢だから憶測でしか無いんだけどさ…





Aちゃん、何も無かったんじゃないの？それって」




「え…？」




「ちゃんと聞いた？その、小瀧さんって人から」



「…でも、初めてだったとか、痛かったとか言ってたから…そうなのかなって…」



「んー…でもさ、朝起きた時、Aちゃんしっかり洋服着てたんだよね？

万一そういう事をしたとして、終わってからまたその状態になるかな？」


「でも、全部脱がなくても出来なくは…」


「ストッキング、また履いたの？終わって、泥酔で記憶も無いのに？小瀧さんが履かせてくれたの？」


「それは…」


「それにさ、私もそんなになるまで酔った事無いから分からないんだけど、


いくら泥酔してたとはいえさ、そういう事して、覚えてないってありえると思う？

よくドラマとかでそういうシーンあるけど、私は絶対に現実的にあり得ないと思うんだよね」







智ちゃんの分析を聞きながら、お赤飯のおにぎりをもぐもぐ。






話を聞けば聞くほど、確かにその通りだと思う。





そっか…何も無かったのかな…？





ちょっと不安だけど、きちんと確認しなきゃ。

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